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"9年間消えた娘と「お姫様の部屋」" 第8話

彼は絶対に、何かとてつもない秘密を隠している。

エリコはエンジンをかけ、夜のへ向けてらせた。

5分ほどらせ、彼女は目に到着した。

を止め、るい内へとを踏み入れる。

レジカウンターの奥から、主の本源太が顔をげた。

彼はの顔なじみであるエリコを見て、よく微笑んだ。

「いらっしゃい、エリコさん」

エリコは軽く会釈をし、件を伝えた。

「タンスの隙を埋めるさな片が欲しいんです」

源太は太い指で奥の通を指差した。

「タンスの隙埋めなら、3番通の真んだよ」

エリコは教えられた棚に向かい、頃なサイズの片を見つけした。

彼女がそれをレジに持っていくと、源太はバーコードを読み取りながら気さくに話しかけてきた。

「そういえば、修平さんのリフォームは順調かい?」

源太は袋に片を入れながら、世話のように言った。

「週末にでも、伝いにこうかって伝えておいてよ」

エリコは財布をけかけたを止め、戸惑った表で彼を見つめた。

「リフォーム……?」

源太は彼女の反応にし驚いたようだったが、構わず話を続けた。

「ああ。先週、うちで防音材やら分いベニヤ板やら、量の建築資材を買い込んでいったんだよ」

彼はレジを打ちながら、楽しそうに笑った。

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の作業を本格にいじるって言ってたけどな。の血が騒いだんだろう」

エリコは言葉を失った。

の作業

確かに修平は昔、本格な音響材を入れた作業空を欲しがっていた期があった。

しかし、ユイナが消えてからというもの、彼はとしての個な趣も完全にやめていたはずである。

なぜ今になって、量の防音材などが必なのだろうか。

「……ええ、聞いてみるわ。ありがとう」

エリコは揺を悟られないように作り笑いを浮かべ、銭を受け取った。

5分。

エリコは再び、の暗い私を滑り込ませた。

エンジンを切り、暗に沈むを見げる。

量のリフォーム資材。

族の会を休んでいた3週の空

そして、見え透いた嘘。

何かが決定に狂っている。何かがおかしい。

彼女は音を忍ばせて玄関をけ、靴を脱がずにがり込んだ。

息を潜めながら、階段を半分ほど登る。

その階の廊の奥にある修平の斎のドアの隙から、黄が漏れているのに気づいた。

は静寂に包まれているはずなのに、そこから奇妙な音が聞こえてくる。

ガサガサというを乱暴に払いのけるような音。

具がをこすりながら引きずられる、鈍い摩擦音。

エリコは階段を登りきり、廊をゆっくりとんだ。

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彼女は斎のドアのち、息を殺して声をかけた。

「修平……いるの?」

からの返事はない。

ただ、乱暴に物を探すような音だけが続いている。

エリコはを決し、震えるでドアノブを掴み、勢いよくドアを押しけた。

景に、エリコは息をんだ。

「松尾……!」

央で、修平の古くからの友である松尾が、狂ったように斎を荒らしていたのだ。

机の引きしは全て乱暴に引き抜かれ、に入っていた類が面に散乱している。

本棚の本も半分以に叩き落とされていた。

ドアがく音に気づき、松尾はゆっくりとエリコの方へ振り返った。

彼の顔は異常なほどの汗に濡れ、肌は病に青かった。

そして何より恐ろしいのは、彼の両目の瞳孔が真っ黒に、限界まで見かれていたことだ。

に、烈な酒の匂いと、嗅いだことのないような異様な興奮状態の気が漂っている。

エリコは恐怖でずさりしながら、声を震わせた。

「ここで、何をしてるの?」

松尾はエリコの問いかけには何も答えない。

彼はただ、なほど無表のまま、ゆらりと彼女に向かって歩踏みした。

エリコは廊へと体を逃し、片に突きした。

「そこにいて! 警察を呼ぶわ!」

エリコがポケットの携帯話にを伸ばそうとした、まさにその瞬だった。

松尾が獣のような恐ろしい速さで、彼女に向かってびかかってきたのだ。

彼の太く汚れたが、エリコの首を万力のようにきつく掴みげた。

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