"9年間消えた娘と「お姫様の部屋」" 第17話
彼は首を元に戻し、世話でもするように穏やかな声で言った。
「のだったんだよ」
彼は狂気に満ちた目でエリコを見つめた。
「ユイナはずっと俺をしていた。彼女が自ら望んで……」
「黙れ!!」
激した警官が修平の腕を乱暴に掴み、言葉を遮った。
別の警官がエリコの肩を抱き、修平から引きす。
エリコはりの涙を通して、列の端にいる松尾がこちらを見ているのに気づいた。
松尾は錠をかけられたまま、エリコに向けて品なキスの顔を作った。
そして、ゆっくりとい舌をし、自分の唇を舐め回したのである。
あのビデオを、狂ったように欲しがっていた醜悪な男。
「に戻れ!」
森田が厳しい声で命じた。
「こいつらに関わる価値はない。け!」
エリコはに戻り、パトカーは再び警察署へと向かってりした。
夜の警察署は、事件の発覚で慌ただしくいていた。
ロビーに入ると、グレーのスーツを着た真面目そうな女性がづいてきた。
「児童相談所の佐藤と申します」
彼女は分証を見せ、穏やかに言った。
「お母様が調を取られている、私が責任を持ってユイナさんに付き添います」
ユイナはそうに、エリコのをきつく握りしめた。
「ママと緒にいたい……」
「丈夫よ」
エリコはしゃがみ込み、娘を力く抱きしめた。
「このたちは、私たちを助けてくれるの。
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すぐに会えるからね」
ユイナは渋々頷き、佐藤に連れられて別へと向かっていった。
森田に案内された取調で、エリコはいお茶をみながら1く話し続けた。
15の結婚活のこと。ユイナが誕したのび。
失踪したあの夜の状況。9の耐えがたいしみ。
そして、今夜のタンスの裏での発見から突入までの全て。
な話を全て終えると、エリコはい虚脱に襲われ、子にく背を預けた。
「これから……どうなるんですか?」
エリコは力ない声で尋ねた。
「修平は……あの男は、私の娘に何をしたんですか?」
森田の厳しい顔に、い同のが浮かんでいた。
「これから聞くことは、あなたにとってショックがきすぎるでしょう」
森田は静かにちがった。
「しかし、母親であるあなたには、真実をる権利がある。ついてきてください」
彼らは取調をて、署内のい廊を歩いた。
そして、マジックミラー越しに別の取調が見える、暗い監部に入った。
ガラスの向こう側では、属製のたい机のに、錠をされた修平が座っていた。
井のスピーカーから、彼が話す声がクリアに聞こえてくる。
彼は担当の刑事に向かって、まるで自分の事業の輝かしい成功を語るかのように、誇らしげに話していた。
『1991の1015、エリコが夜勤のだ』
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修平は振り振りを交えながら語る。
『俺は、眠っているユイナを抱き抱え、完成したばかりのに運んだんだ』
彼はテーブルを指先で叩いた。
『窓をわざとけ放ち、何者かの誘拐に見せかけた。警察もマスコミも、みんな見事に騙されたよ』
修平はいし笑いをするように、実際に微笑んだ。
『それからの9、彼女はずっとあそこできた。俺は世界が終わったと教え込んだ』
彼の目に、歪んだのが浮かぶ。
『彼女は純粋に、全てを信じたよ』
ガラス越しにその言葉を聞いていたエリコは、膝から崩れ落ちそうになった。
森田がすぐに支え、パイプ子に座らせた。
『なぜ、こんなことを?』
向こう側の刑事が、りを抑えた声で尋ねる。
『彼女は俺のものだ。俺が塩にかけた、最の作品だ』
修平は当然のことのように言い放った。
『なぜ自分の元に置いてはいけない? べ物も、おもちゃも、も、全て与えたんだぞ』
彼はしを乗りした。
『そして彼女が頃になった、類を再建するためだと言って聞かせた』
修平はニヤリと笑う。
『絶滅しかけた種を救うために、俺の子供を産む必があるとな』
『なぜ、あの巨なが当の捜索で見つからなかった?』
刑事が追及する。
『あんたたち警察が、通り遍の無能な捜索しかしなかったからさ』
修平はで笑った。
『俺はわざと作業に具を散乱させ、リフォームを装った。偽の建築許証や偽の図面も完璧に用した』
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