"仕送り10万円の行方" 第2話
掃除も洗濯も満にできないんだから」
義母はわざとらしくため息をついた。
「武志がかわいそう」
私は何度も言い返しそうになった。
しかし婚々、夫の族と揉めたくない。その気持ちが勝ち、結局そのでは耐えた。
そのの夜、武志が帰宅してから事を聞いた。
「お母さんに鍵渡したの?」
「ああ。何かあったのために」
「私にも相談してほしかった」
「悪かったよ」
武志は謝ったが、義母から鍵を取り返そうとはしなかった。
翌、私は義父に連絡した。
留守に義母が勝にへ入ったこと。事について嫌を言われたこと。
すべて話すと、話の向こうでしばらく沈黙が続いた。
「美幸さん。次の曜、武志と緒に来てもらえるかな」
「はい」
「あいつには、しお灸を据えないといけない」
数、武志と義実へ向かった。
リビングには義父と義母が並び、私たちが向かい側へ座った。
義父はしばらく黙っていたが、やがてなことを言った。
「美幸さんには申し訳ないが、ここで同居するのはどうだろう」
「同居……ですか?」
私より先に、義母の顔がるくなった。
「あら、いいじゃない。共働きじゃ満に事もできないんだもの。私が伝ってあげれば――」
「伝うんじゃない」
義父が遮った。
「おが2の分もやれ」
義母の笑顔が固まった。
「どうして私が?」
「暇だからのへ勝にがって、洗濯物まで確認しているんだろう?」
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「様子を見にっただけよ」
「それを嫁いびりと言うんだ」
義父は容赦がなかった。
「武志が配だからやったと言うなら、同居して2の事を伝えばいい。それなら筋が通るだろう」
義母は言葉を失っていた。
私も最初は戸惑ったが、考えてみれば悪い話ではなかった。
義父がいるなら義母も好き勝にはできない。
それに仕事をしながら2だけで事をこなすのが変なのも事実だった。
数週、4での同居活が始まった。
義父に厳しく注されたこともあり、義母は以よりしくなった。
料理や洗濯は主に義母が担当する。
もちろん私はすべて任せきりにはせず、く帰宅したは夕飯を伝い、休には掃除もした。
それなりにうまくいっている。
私はそうっていた。
ところが数か、義母が突然言いした。
「もうの限界だわ」
仕事から帰った私と武志を、義母はリビングに呼びつけた。
「私に事を任せるなら、それなりの誠を見せるべきでしょう?」
「活費のことですか?」
私が聞くと、義母は当然という顔をした。
確かに同居、活費は主に義父が負担していた。
そこで義父が帰宅してから4で話しい、私と武志がそれぞれ10万円ずつ、毎計20万円をに入れることになった。
「20万円はくないか?」
部へ戻ると武志が言った。
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「はね」
「母さんの遣いになるだけじゃないのか?」
「それでもいいんじゃない?」
義母がで友と事をしたり、好きな物を買ったりして嫌よく過ごしてくれるなら、その方が庭は平だとった。
何より、自分たちも活費を負担しているという事実があれば、義母に方な顔をされずに済む。
実際、効果はあった。
残業があるに、
「随分遅いのね。浮気でもするんじゃないでしょうね」
と嫌を言われても、
「仕事です。活費を稼がないといけませんから」
と言い返せるようになった。
義母は以のように好き放題言えなくなった。
そんなある。
義両親の結婚記がづいた頃だった。
夕の準備を伝っていると、義母が突然言った。
「美幸さん。あなた、自分のお父さんは事にしてるの?」
「え?」
「私たちの結婚記のこともらなかったでしょう。義理の親を切にできないは、実の親も切にしていないんじゃない?」
いつもの嫌。
そう聞き流せばよかった。
けれど、父のことだけは胸に刺さった。
母をくしてから、で暮らしている父。
、自備士として働き、今は退職して活をしている。
話はしていた。
けれど、活に困っていないかきちんと聞いたことはなかった。
「仕送りくらいしてるんでしょうね」
義母に聞かれ、私は答えられなかった。
その夜、初めてい罪悪を覚えた。
私は父の娘なのに。
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