みかん小説
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"娘夫婦に貸した愛車を「名義変更して」と言われた日" 第2話

拓也が何か言いかけたが、私は続けた。

「それから、君たちが結婚した、マンションを買うに貸した1000万円のことも理しよう。まで自分たちの物だとっているなら、の貸し借りも曖昧なままにしておかない方がいい」

話の向こうが静まり返った。

私はそれ以話さず話を切った。ところが午7になっても、8になっても、玄関のチャイムは鳴らなかった。

代わりに午823分、見覚えのない番号から話が入った。

「瀬修司様でしょうか。央モータースのと申します。先、おのお乗り換えについてお問いわせをいただいた件ですが……」

私は受話器を握り直した。

乗り換えなど、度も相談した覚えはなかった。

「申し訳ありませんが、私は乗り換えの相談なんてしていません」

私がそう答えると、話の向こうの男性は黙った。数秒、を確認する音がしてから、「ご本様ではなかったのですか」と困惑した声が返ってきた。私の名、種、式、登録番号まで伝えられ、偶然の違いではないことだけはすぐに分かった。

「いつの話ですか」

「先週の曜です。おも度お持ち込みいただいております。娘婿様とおっしゃる男性が来されまして、いうちに所者変更をする予定なので、取り価格を先にりたいと」

私は子へ腰をろした。

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先週の曜なら、美咲から「陽斗を郊の公園へ連れていく」と聞いていただった。拓也は私のを公園ではなく古販売へ持ち込み、査定を受けていたことになる。

「いくらだったんですか」

「最終査定ではありませんが、420万円とお伝えしています。ただ、現の所者が瀬様ですので、名義変更か譲渡関係の類がなければ取りはできないとも説しております」

420万円。その数字を聞いた瞬、拓也がなぜ突然「名義を変えてください」と言いしたのかが、別の形に見え始めた。ただ毎使いたいだけなら、所者まで変更する必はない。保険についても、私が貸すに運転者の条件を変更してあり、保険料の差額もこちらで負担していた。

「何に乗り換える話だったんですか」

男性はしためらったが、私が検証の所者であることを確認したで教えてくれた。拓也が見積もりを取っていたのは、600万円を超える型ミニバンだった。私のを取りに入れ、差額をローンにする相談までしていたという。

話を切った、私はしばらく何もせず座っていた。美咲夫婦がを必としていた理由は、陽斗の送り迎えだったはずだ。半だけ助けてほしい、今すぐ買う余裕がない――そう言っていた2が、600万円以するを買おうとしている。

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午9を過ぎてもは戻らなかったため、私は美咲へ話した。今度は娘本がたが、声には最初から警戒が混じっていた。

「お父さん、拓也から聞いたけど、本当に1000万円まで今すぐ返せって言ってるの?」

「その話のに、はどうした」

「今はもう遅いから、じゃ駄目?」

「今どこにある」

美咲は答えなかった。その沈黙だけで、私は販売から聞いた話が事実なのだと確信した。

「央モータースから話が来た。420万円で査定してもらったそうだな」

受話器の向こうで息を呑む音がした。

「……それは、まだ決めたわけじゃないの」

「俺には名義を変えてくれとしか言わなかったな」

「拓也が、どうせだったら族みんなで乗れるの方がいいって。陽斗もきくなるし、お父さんのってろが狭いでしょう」

「だから俺のを取りにするのか」

「取りっていうか……もしお父さんがもうあまり乗らないなら、その方が無駄にならないじゃない」

私はそこで初めて、美咲も何もらなかったわけではないと理解した。販売へ持ち込んだことまでっていたかは分からない。しかしなくとも、父親のを自分たちの購入資に変えるという発そのものには賛成していた。

「美咲。貸すという言葉のを、おはどう考えている」

「そんな言い方しなくてもいいでしょう」

「俺が聞いているのはそこだけだ。貸した物は、誰の物だ」

娘は答えなかった。

「の朝9に取りにく。

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