"「少しくらい困ればいい」母をSAに置き去りにした夫の本当の狙い" 第7話
最初の反撃
私は母と相談し、成見をすぐ申してるのではなく、まず本のと判断能力を公に記録することにした。母は域包括支援センターの面談を受け、かかりつけ医の認能検査も受けた。齢相応の物忘れはあるが、財産管理や居先を決める能力に問題はないという所見がた。
医師は、認症でないことを証する万能なはないと説した。それでも診察の受け答え、活状況、検査結果が付入りで残る。母は自分の言葉で、施設見学を拒んだ理由、を当面売らない、雅への振込をらなかったことを話した。
から過の振込依頼の写しが届いた。署名は母の字に似ていたが、振込先欄と額欄だけ圧が違う。申込窓の記録には、母と雅が緒に来し、雅がほとんど説したとある。母はのサービス料だとって署名したため、刑事事件として直ちに詐欺と決まるわけではない。それでも、使途を説したという雅の主張は揺らいだ。
私は弁護士の庭へ相談し、雅名義の座から直哉へ流れたを調べるため、民事の返還請求を準備した。同に、自分名義の与座を変更し、夫婦の共同座からは公共料と宅ローン分だけを残した。雅のゴルフ会費、直哉の自保険、携帯話代は、族だからという理由で私がて替えていた。
広告
いきなり全座を空にしたのではない。誰の費用を誰が負担するかを覧にし、かに代払いを終すると面で通した。直哉からは「こんなにの話か」と話が来たが、母のを毎受け取っていたに言われる筋いはなかった。
終通には、代払いしてきた総額も添えた。直哉の保険と携帯だけでに百万円を超えている。私は返還までは求めなかったが、援助を当然の権利として数えないため、記録として本へ渡した。直哉は額が違うと反発したものの、どの項目が違うかは示さなかった。
雅側は、親族会議をくよう求めた。母の判断能力、今のまい、達郎との関係を話しうという。庭は、母が望むなら席してよいが、録音と第者の同席を条件にするよう勧めた。
会議当、雅は叔母たちので、母が速の施設内をで歩き回った映像を見せた。母が何度も同じ所を往復し、係員へ話しかける部分だけが編集されている。らないが見れば、確かにが分からず彷徨っているように見えた。
叔母のが「やっぱり暮らしは危ない」と呟いた。雅は勝ちを確信した顔で、入居同を母のへ置いた。
私は黙って、警察から返却された内映像の完全版をテレビへ映した。
映像を見せる、庭は親族全員へ、録画や転載は禁止転載を禁じる確認を配った。
雅が母の映像を親戚のグループへ流していたため、今度は同じ方法で反撃しないと決めたからだ。相が恥をさらしたからといって、こちらも族の映像を拡散すれば、母の尊厳まで再び材料にしてしまう。
雅は確認への署名を拒んだが、叔母のが「あなたは澄さんの映像を勝に見せたでしょう」と指摘した。親戚の空気が初めて夫かられた。私は勝ったとはわなかった。ただ、夫の説だけが族の事実として通る状態が、し崩れた。
完全版には、私が泣きながら戻るよう求め、紗季が緊急通報ボタンを押した面も残っていた。雅が編集した映像では消されていた々の抵抗が、母が自分から消えたのではないことを示していた。
広告
おすすめ作品
-
完結第20話
家ごと消した母の反撃
七十一歳の美穂は、夫が入院している間、同居する長男夫婦から召使いのように扱われていた。生活費は一円も入れず、母の形見まで勝手に処分する二人。ある日、微熱で三分だけ横になった美穂に、長男嫁はワインを浴びせ、「帰るまでに掃除しておけ」と言い放つ。長男も笑うばかりだった。だが、黙って「はい」と答えた美穂には、二人の知らない計画があった。三日後、帰省先から戻った長男夫婦は、信じられない光景を目にする。嫁姑|親不孝|親子関係|金銭問題2.0万字5 157 -
完結第10話
すり替えた味噌汁
検事任官の最終面接を迎えた朝、神田玲奈は義母が自分の味噌汁に何かを混ぜる姿を目撃する。夫にも相談できないまま、玲奈は不審な味噌汁を密かに保管し、何食わぬ顔で食卓に戻った。同じ日、義妹の彩佳も三度目の教員採用試験に挑もうとしていた。玲奈が彩佳と味噌汁の椀を交換した瞬間、義母は血相を変えて叫び出す。嫁姑|第二の人生|金銭問題1.4万字5 9 -
完結第20話
花嫁のいない結婚式
結婚式を翌日に控えた長谷川由衣は、胃痛を訴える婚約者・黒田瞬のために、心を込めて雑炊を作っていた。ところが彼の部屋の前で耳にしたのは、「あいつはただの身代わりだ」という残酷な本音。三年間の愛情も、婚約指輪も、純白のドレスも、すべて元婚約者の代わりだったと知った由衣は、誰にも告げず空港へ向かう。翌朝、二百人の招待客が待つ式場に花嫁は現れなかった。人生逆転|真実|裡の顔|第二の人生|修羅場2.9万字5 126 -
完結第10話
残高ゼロの通帳
経理主任として働く三十九歳のゆきは、同居する義母から突然、給与明細を突きつけられる。「月四十万円も稼いでいるなら、通帳は私が管理するわ」。勝手に給料の使い道を決められ、夫に助けを求めても返ってきたのは「母さんに任せれば楽だろ」という言葉だった。ついに「嫌なら出ていけ」と言い放たれたゆきは、抵抗するどころか、笑顔で通帳を差し出す。しかし、その夜、彼女は誰にも知られず一つの手続きを済ませていた。嫁姑|夫婦|第二の人生|金銭問題1.5万字5 126 -
完結第23話
孫に「ここに居たければ黙れ」と言われた私が、翌朝家を出た理由
七十二歳の幸子は、亡き夫と建てた家で息子夫婦と孫の蓮斗と暮らしていた。学費も生活費も援助し、家事まで引き受けてきたのに、いつしか家族から「居候」のように扱われるようになる。ある夜、孫に胸ぐらをつかまれても、息子は助けてくれなかった。翌朝、幸子は弁当も朝食も作らず、黙って家を出る。しかし家族はまだ知らなかった。人生逆転|祖父母と孫|第二の人生|ATM扱い|絶縁3.1万字5 242 -
完結第18話
誤爆LINEの夜
結婚六年目。妻の明子に勧められ、出張前夜をホテルで過ごすことにした直人。ところがチェックイン直後、妻から「今日旦那いないから、いつもみたいにイチャイチャしよ♡」というLINEが届く。慌てて削除されたメッセージに不信感を抱いた直人は、何も知らないふりをして自宅へ戻る。夫婦|裡の顔|修羅場|不倫2.0万字5 194