"親族会議で追放された妻――翌朝、七枚のカードが全停止" 第10話
件
着信が件を超えたのは、婚届をしてから目だった。
翔平の会社は事業縮を発表した。
社員の部は別会社へ移り、役員のうちが辞任した。
との協議は続いている。
倒産したわけではない。
ただし、以のような拡線は完全に終わった。
世田のについても、管理会社との協議期限がづいていた。
義父母は最初、百万円という賃に激した。
次に値げを求めた。
その次は、
「んでいるのだから特別扱いしろ」
と求した。
最には、
「元嫁の族なのだから」
と言い始めた。
元嫁。
自分たちから切った相との関係を、まだ利用しようとしている。
管理会社は淡々と答えた。
「所会社から特別扱いの指示はありません」
結局、彼らは退を選んだ。
というより、それしかなかった。
軽井沢の別荘も同様だった。
軒の豪邸は消えたのではない。
彼らがそこにむ権利を失っただけだ。
しかし翔平たちにとっては、「自分のがつとも突然なくなった」ようにじただろう。
そして目の朝。
私のスマートフォンに、件目の着信が表示された。
私は会のデスクで、その数字を見ていた。
99。
しばらく鳴った、画面は暗くなった。
百件目は来なかった。
私はし議にった。
翔平が諦めたのだろうか。
数分、その理由が分かった。
広告
彼からメッセージが届いた。
《今から会社にく。直接話す》
私は野に伝えた。
「受付に来ても、会フロアには通さないで」
「警備へ伝えます」
「でも、追い返さなくていいわ」
野が私を見る。
「階の面談をつ用して」
で度だけ。
私は自分のから、すべてを説することにした。
昼過ぎ。
翔平は本社ビルへ現れた。
以なら運転付きので来ただろう。
そのはタクシーだった。
カードが使えないため、現で支払ったらしい。
面談のカメラ越しに見る顔は、とは別のようだった。
髪は乱れ、目のには濃い隈がある。
級スーツを着ているのに、しも派には見えなかった。
彼は机のに何枚もの類を並べた。
通。
産使用契約終通。
カード会社の通。
宮田商事への取引見直し。
どれにも、SARAという名があった。
私はまだ部へ入らなかった。
黒田に確認する。
「例の監査結果は?」
「確定しました」
「額は?」
「返還請求の根拠が確なものに限定して、億千百万円です」
私は頷いた。
「それを通に」
数分。
階の面談にいる翔平のへ、法務担当者が通の封筒を置いた。
「何だ、これは」
翔平が言った。
「当社から宮田様への正式通です」
翔平は封筒をけた。
数ページの面をめくる。
最初は苛っていた顔が、しずつ固まっていく。
最のページ。
私はモニター越しに、その瞬を見ていた。
そこには返還請求額だけではなく、SARAホールディングスの代表者名が記載されている。
代表取締役会。
神崎紗良。
翔平の目が止まった。
唇がわずかにいた。
それから、信じられないほどゆっくりと顔が失われていった。
広告
おすすめ作品
-
完結第20話
現地払いの還暦旅行
旅行会社に勤める弘志は、義父の還暦祝いに伊豆の高級ホテルを手配する。ところが旅行当日、義父母と義姉、さらには妻の優希までが、駅で「お前はもう帰れ」と弘志を追い返した。 屈辱をこらえて帰宅した弘志のもとに、妻から不可解なメッセージが届く。一方、義家族はホテルで高級料理や酒、エステを次々と注文していた。 しかし彼らは、旅行のしおりに記された重要な支払い条件を見落としていた。チェックアウトの日、彼らを待ち受ける驚愕の請求と、妻が隠していた秘密とは――。人生逆転|兄弟姉妹|嫁姑|夫婦|絶縁|修羅場2.8万字5 12 -
完結第10話
銀座の384万円
巨大企業グループの総帥という身分を隠し、平凡な専業主婦として暮らす美央。夫と義母に見下されながらも、温かい家族を夢見て五年間耐え続けてきた。 義母の誕生日、55万円の高級バッグを用意して銀座のレストランへ向かうと、義家族はすでに食事を終えていた。美央の席も料理もなく、代わりに突きつけられたのは384万円もの請求書。 「会計はあなたが払って」 その言葉に、美央は静かに微笑んで店を去る。しかし義家族はまだ知らなかった。自分たちが誰を敵に回したのかを――。因果応報|人生逆転|嫁姑|夫婦|金銭問題|修羅場1.6万字5 7 -
完結第20話
愛人が妊娠、離婚を迫る夫が私の退職に大慌て
十年間、夫・徹が経営する武田工業を営業部長として支えてきた44歳の百香。ある夜、夫から突然、29歳の女性社員を妊娠させたと告げられ、離婚を迫られる。 さらに夫は、離婚後も会社で働き続け、愛人の子供の世話までしてほしいと言い出した。 呆れ果てた百香は離婚と退職を決意するが、親友の弁護士から驚くべき証拠を渡される。そこには、愛人が会社の裏で進めていた巨額の不正が隠されていた。 十年の献身を踏みにじられた妻が仕掛ける、痛快な逆転劇。怒り|夫婦|金銭問題|不倫2.3万字5 136 -
完結第15話
「25万円振り込め」と脅す夫へ、私はもう妻じゃない
フリーランスの設計士・美穂は、三年間無職の夫・浩司と同居する義母・富江を、自分の収入で養い続けてきた。感謝されるどころか、夫からは「離婚するぞ」と脅され、生活費として25万円を要求される日々。 ところが、夫の浮気だけでなく、義母まで愛人を家へ招き入れ、亡き父から相続した家を奪おうとしていることが発覚する。 半年間、証拠を集め続けた美穂は、三年前に夫が署名した離婚届を手に、静かな反撃を決意する。しかし、何も知らない夫と義母は、さらに300万円を要求してきて――。怒り|夫婦|金銭問題|修羅場1.8万字5 81 -
完結第10話
本当の家主
仕事で疲れ果てて帰宅したのり子を待っていたのは、義妹・美香が散らかしたゴミだらけのリビングだった。片付けも夜食作りも拒否すると、夫の誠は妻を責め、義母のかよは「この家から出ていけ!」と怒鳴り、雨の降る夜にのり子を追い出してしまう。 助けを求める妻を見ながら、夫は冷たくカーテンを閉めた。しかし義家族は知らなかった。土地も建物も、亡き両親の遺産と自分の稼ぎで手に入れた、のり子名義の財産だったことを。すべてを奪われ続けた妻が、ついに静かな反撃を決意する。人生逆転|兄弟姉妹|嫁姑|修羅場1.8万字5 306