"松の根の告発" 第2話
1台目は配線がきれいに切断されていた。2台目はレンズが角の方へ向けられ、3台目も同じように能を奪われていた。切断面は滑らかで、専の具を使った際だった。
携帯話の基局記録も調べられた。
久子と女の美、2の携帯話は、夜11頃に豪邸くの基局で最に確認された、同に波が途絶えていた。それ以は源を切ったか、池を抜かれたように、どの基局にも反応がなかった。
捜索範囲は豪邸の裏まで広げられた。
そこで、毎晩ダンボールを集めて回る70代の老から目撃証言がた。
老は軒に座り、濡れた膝をさすりながら話した。
「がひどくてね。あのきなが、灯りもつけずに裏からてきたんだよ。ろの座席に、黒いビニールみたいなものがどっさり積んであった。でもでナンバーまでは見えなかった」
警察官約50名と警察犬3が投入され、半径3km圏内のやため池が捜索された。潜隊も入ったが、てきたのは錆びた自転のホイールと古いビニール袋だけだった。
2が過ぎ、3が過ぎても、母娘の痕跡はどこにもなかった。
寺は豪邸の玄関にち、に濡れた庭を見た。
その線が、庭の片隅にあるきな松ので止まった。
根元のだけが、妙に黒く湿って見えた。
豪のせいだと片付けるには、何かが引っかかった。
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その、輩刑事が駆け込んできた。
「警部補、にっていた末の息子が、たった今、成田に到着したそうです」
方届を受理してから3目の朝、成田空港の到着ゲートから、匠が現れた。
36歳。勢いのあるITベンチャー企業を経営する男だった。黒いシャツはきれいにアイロンがかかり、腕には級計がっていた。価なキャリーケースを引く取りは、空港の混雑のでも落ち着いていた。
待していた刑事が警察帳を見せ、母と姉が失踪したことを告げた。
匠の表は、最初の1秒、まったくかなかった。
そのあとで、ようやく目をきく見き、キャリーケースの取っからをした。ケースがに倒れる音がロビーに響く。
「母が、姉が、いなくなったんですか?」
声はきく、くの旅客が振り返った。
匠は自ら警察署への同を申した。
取調で、寺は机の向こうに座る匠をじっと見た。蛍灯がく揺れ、録音の赤いランプだけが静かに点っている。
「匠さん。事件当の2008714の夜、どちらにいましたか」
匠は子に背を預けたまま、落ち着いた声で答えた。
「私はにおりました。アジアで催された技術セミナーに参加していたんです」
彼は内ポケットからパスポートを取りした。国スタンプは事件の2、2008712だった。
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続いて、5つホテルのレストランで本名義のカード決済をしたレシートを差しした。付は事件当の2008714。
「ここをご覧いただければ分かります。私はその夜、現のホテルで夕を取っていました。物理に本にいることはできません」
寺はレシートを確認し、次の質問に移った。
「あなたの会社は倒産の危にあった。借も相当な額でしたね」
匠は瞬だけ表をこわばらせたが、すぐに角をげた。
「商売をしていれば借くらいあります。それと母の失踪に何の関係があるんですか」
「お母様の財産は10億円を超える。豪邸、商業ビル、現資産。あなたは唯の息子で、第1順位の相続です」
匠は両を机のにそろえ、寺の目をまっすぐ見た。
「刑事さん。今、私を疑っているんですか。母と姉を探すべきに、私を犯扱いするのなら、こちらも黙ってはいられません」
その声にはりも震えもなかった。
あらかじめ用した文を読むように、いすぎていた。
数、のホテル、セミナー会、参加者への確認結果が届いた。支配も、参加者も、匠が現にいたと証言した。レシート、宿泊記録、目撃証言。すべてが匠の言葉と致していた。
類、隙はひとつもなかった。
それでも寺の胸には、ずっと引っかかるものがあった。
母と姉の失踪を聞かされた男の目が、あまりに澄んでいた。
匠が取調をる、廊の端で寺と線がった。
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