"北アルプスの0.5秒" 第3話
50代半のベテラン刑事で、、殺や失踪事件に関わってきた。
1026午6。
岳救助隊、警察犬、元消防、警察官わせて150規模の捜索が始まった。
ヘリコプターも投入された。
問題は形だった。
アルプスのには、登からしれただけでの姿が見えなくなるい森が広がっている。
急峻な岩。
落差のある崖。
からは見通せない。
捜索隊は桜がり込んだとされる森をに、しずつ範囲を広げていった。
その頃、坂本竜は警察署の取調にいた。
本は机のへ何枚もの供述調を並べた。
「坂本さん」
坂本は腕を組んだ。
「何だ」
「あなたが伊藤桜さんに対して激しく鳴っていたという証言があります」
坂本は答えない。
「それも1ではありません。なくとも5が、あなたが桜さんに危害を加えるような言葉をにしたと話しています」
「にきて言っただけだ」
「その、あなたは彼女を追って森へ入っていますね」
「追った」
「何のためです」
「話をするためだ」
「話?」
本は坂本の目を見た。
「別れ話ですか」
坂本の顎がいた。
しばらくしてく答える。
「……そうだ」
「そのは?」
「見失った」
「どこで」
「分からん。のだ」
「午2過ぎに追いかけて、あなたが戻ったのは午9です。7く何をしていたんです」
坂本は苛ったように子を鳴らした。
「探したんだよ」
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「7?」
「途で腹がって酒をんだ」
「ので?」
「持っていた」
「恋が方になっているのにですか」
坂本が机を叩いた。
「俺だって混乱してたんだ!」
本は表を変えなかった。
「桜さんを殺してはいませんか」
「殺してない!」
坂本はちがりそうになった。
「俺が本当に殺したなら、こんなところへ戻ってくるか!」
警察は坂本のを調べた。
トランク。
助!」
警察は坂本のを調べ席。
部座席。
類。
靴。
登用品。
血液反応を調べたが、桜に繋がる痕跡はなかった。
髪の毛。
血液。
皮膚片。
どれも見つからない。
坂本の登にも決定な証拠はなかった。
本は検査結果をに腕を組んだ。
「何もない?」
鑑識担当者が首を振った。
「なくともで遺体を運んだ形跡はありません」
「にも?」
「ありません」
本は舌打ちした。
状況だけを見れば坂本は限りなく怪しい。
鳴り声。
別れ話。
脅迫。
森へ追跡。
数に1だけ帰還。
だらけ。
酒。
だが物証が何つなかった。
2009当、の登に防犯カメラはほとんど設置されていない。
誰がどこを歩いたか。
何に通過したか。
それを客観に確認する段も乏しかった。
捜索隊は、桜が落ちた能性のあるも調べた。
しかし崖はほぼ垂直だった。
岳救助隊の隊が双鏡をろした。
「徒歩でりるのは無理です」
「ヘリなら?」
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「が密集しています。から見ても底はほとんど確認できません」
3。
捜索は続いた。
それでも桜の姿は見つからなかった。
世はすでに結論をしていた。
犯は坂本竜。
聞や週刊誌は彼の過まで掘り起こした。
以の事業トラブル。
暴力汰。
横柄な態度。
元での引な仕事のめ方。
テレビでは、
「資産社と20歳の」
「アルプスに消えた女性」
「別れを拒んだ男の狂気」
刺激な見しが並んだ。
坂本の会社には抗議する々が集まった。
方で、警察は関係者への聞き取りを続けていた。
専属運転の健が取調へ入ってきたのは、事件から数だった。
濃いのスーツ。
えられた髪。
彼は々とをげた。
「社は本当に参っています」
本は尋ねた。
「普段、坂本さんと伊藤さんの関係はどうでしたか」
はし迷うように線を落とした。
「社は……桜さんをとても切にしていました」
「切に?」
「ええ。ただ……」
「ただ?」
はハンカチを取りし、目元を押さえた。
「執着と言った方がいかもしれません」
本の目が細くなる。
「どの程度ですか」
「桜さんからの返事がし遅れるだけで、落ち着かなくなる。別の男性と話しているだけでもる。正直、見ていて怖いもありました」
「事件当は?」
「私は駐に戻っていました」
「何から?」
「午はので休んでいました」
「ずっと?」
「はい」
「それを証できるは」
は申し訳なさそうに首を横へ振った。
「1でしたので」
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