"27年後、娘は父の葬儀に帰ってきた" 第7話
「資料を渡したのも理恵さんなの?」
「そうだとっていた」
実際に聞記事や送記録を美穂へ渡したのは、理恵の弟・隆だった。理恵がくなったあと、姉の遺品を理するため群馬を訪れ、隠されていた箱を見つけたという。
隆は埼玉県内でさな印刷会社を営んでいた。連絡すると、直接会って話したいと申した。
隆は佐子と美穂ので、27の帳をいた。
美穂が理恵のへ連れてこられた3、隆は姉の様子を見に訪れていた。見らぬ女が泣きながら玄関へてきて、「のへ帰して」と頼んだ。
理恵は、親戚の子どもをに預かっていると説した。しかし隆が詳しく尋ねると、佐子の署名がある養育委託を見せた。
審にった隆は警察へ相談した。ところが翌、正が弁護士を伴って現れ、庭の事による済みの預かりであり、妻も承していると主張した。
佐子の署名と印鑑がある類に加え、正は自分が実父であることを示す戸籍資料も持っていた。警察は夫婦の事を確認するとしたが、正が、美穂の捜索願をしていることが判し、話はさらに複雑になった。
「正さんは、警察には理恵の居所をらないと言いながら、私には姉が定だから刺激するなと言いました」
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「どうして、それ以追及しなかったんですか?」
美穂が尋ねると、隆はくをげた。
理恵は、美穂を返されればきていけないと弟へ訴えた。正との関係もすべて失い、また1になると泣いた。
隆は姉を守りたい気持ちに負けた。美穂が暴力を受けていないことを確認するという条件で、警察への相談を取りげた。
「あなたも、理恵さんを守るためだったと言うんですか?」
美穂の声は静かだった。
「はい。でも、守ったのは姉だけです。あなたのを犠牲にしました」
隆はそのも、姉のを訪れるたび美穂の様子を写真に残した。学へ通っているか、病院へ連れていってもらっているかを確認し、自分の罪悪をらげようとしていた。
写真は美穂が11歳からを卒業するまで、ごとに理されていた。
そのには、理恵が美穂のいた葉を読む姿や、正から届いた封筒を隠す姿も写っていた。隆は、いつか美穂自が過をりたいと言ったに渡そうと考えていた。
しかし美穂が成しても、隆は何も言わなかった。理恵が病気になり、美穂が献に介護している姿を見ると、真実を話せば2の関係を壊すとったからだった。
「私は結局、姉がくなるまで待ちました。姉に責められないが来るのを待っただけです」
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隆は机のに型録音を置いた。
「これも、理恵さんがあなたへ残したものではありません。私が姉との会話を録音したものです」
録音は、理恵がくなる2かのものだった。
隆が、美穂へ本当のことを話すべきだと訴えている。理恵は々しい声で拒んでいた。
《あの子は私を母親だとっている》
《真実をったら、佐子のところへってしまう》
《私がぬまで待って。最まで母親でいさせて》
美穂は録音を止めた。
「理恵さんは、最まで私を返すつもりがなかったのね」
誰も答えなかった。
美穂はい、窓のの柿のを見ていた。理恵にがなかったとはえない。をした夜には朝まで病し、学費用のために働き、美穂が介護職へ就くには誰よりもんでくれた。
しかし、していたから許されるわけではない。
理恵はと支配を区別できないまま、美穂から27を奪った。
正の、設の経理調査が始まった。失踪者族への寄付として集められたの部が、会社の広告費や交際費へ流用されていたことが分かった。
美穂の捜索活として支された費用も、実際には域団体との会や営業活に使われていた。正は娘の写真を会社の宣伝へ使いながら、本には毎定額だけを送っていた。
2000に美穂が実の娘だと確認したあとも、送は続いた。
だが額は活費として分とは言えず、理恵はパートを掛け持ちして美穂を育てていた。
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