離婚から6年後、48歳の真紀は、介護付き有料老人ホーム《こもれび館》で、元夫・隆弘と元姑・澄江に再会した。 かつて澄江の介護を押しつけられ、仕事まで辞めた真紀。しかし離婚後に資格を取り、今では施設運営責任者として、職員の勤務や入居契約、事故対応を統括していた。 それでも2人は、真紀を見て「まだ老人の世話をしているの」と笑い、昔のように澄江の介護を任せようとする。真紀は身内だった立場を理由に入居判定から外れ、公平な手続きを進めようとした。 ところが提出された入居相談票には、真紀が知らないうちに、緊急時の《主介護者》として現在の携帯番号まで記されていた。 誰が、離婚後に変えた番号を調べ、本人の同意なく介護者に指定したのか。調査を進めるうち、元夫がこの施設を選んだ本当の理由と、澄江にも知らされていなかった計画が明らかになっていく――。