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もっと見る +ETCに残らない白バイ
2003年春、千葉県の高速道路を巡回していた女性白バイ隊員・水島舞が、サービスエリアで忽然と姿を消した。
監視カメラには、彼女が白バイを降りて建物へ入る姿が残されていた。だが、その18分後、白バイに乗って走り去ったのは舞ではなく、ヘルメットで顔を隠した見知らぬ男だった。
舞本人も、白バイも見つからない。料金所の記録にも、ETCログにも、その後のはっきりした足取りは残っていなかった。
結婚を控えていた婚約者、娘の帰りを待ち続ける両親、そして答えを出せないまま止まった捜査。
10年後、古い監視映像を最新技術で解析した時、画面の隅に映っていた“あるもの”が、事件を再び動かし始める。
白いバイクは、どこへ消えたのか。
そして水島舞が最後に見た人物とは――。
義母ATM、ハワイへ消ゆ
67歳のみち子は、息子夫婦と孫たちを迎えるため、今年も静かに正月の準備を始めていた。
ところがクリスマスの朝、嫁の歩美から突然告げられる。
「今年は15人で行きますから」
食事、寝具、お年玉、観光費まで、すべて義母であるみち子が用意する前提。さらに歩美は、SNSでみち子を「ATMみたい」と笑い、長年の援助まで馬鹿にしていた。
37年間働き、息子夫婦に2500万円以上を援助してきたみち子は、その日ようやく気づく。
自分は家族に大切にされていたのではない。都合よく使われていただけだったのだ。
そして12月29日。
15人が玄関前に集まった時、家の鍵は開かなかった。
その頃みち子夫婦は、すでに日本にはいなかった――。
タダ宿の代償
64歳の佐々木敦子のもとに、久しぶりに長男・大輔から電話がかかってきた。
連休に家族で帰ってくるという話に、最初は孫に会える喜びを感じた敦子。だが大輔は、当然のようにこう言った。
「母さんの家に泊まるから。ホテル代もかからないし」
しかも泊まりに来るのは、息子一家だけではなかった。嫁の両親、妹夫婦、友人夫婦まで含めた総勢10人。食事、布団、タオル、駐車場、留守番まで、敦子の家はいつの間にか“無料の宿”として扱われていた。
それでも家族のためならと我慢しかけた敦子だったが、旅行の三日前、切れていなかった電話の向こうから、息子夫婦の本音を聞いてしまう。
「母さんの家使えばタダじゃん」
「お母さんってちょろいよね」
その瞬間、敦子の中で何かが静かに切れた。
この家は、3500万円を出して自分が買った家。誰かが当然のように使っていい場所ではない。
翌日、敦子は弁護士へ相談し、玄関の鍵を替える。
そして連休当日。何も知らずに10人で家の前へやって来た息子夫婦を待っていたのは、もう開かない玄関だった――。
病院に現れなかった母
2011年9月12日、大分県日出町で、35歳の主婦・光永真知子さんが白昼に忽然と姿を消した。
その朝、体調不良を訴えながらも子供たちを学校へ送り、歯をけがした長女を迎えに行き、歯科医院とスーパーに立ち寄った真知子さん。午前11時30分頃、長女を再び学校へ送り届けた彼女は、「下校する時に電話して。家で寝ているから」と告げた。
しかし午後3時、長女が帰宅すると、家に母の姿はなかった。
玄関は開いたまま。車も携帯電話も自宅に残されていた。慎重で戸締まりを欠かさない真知子さんにとって、それはあまりにも不自然な状況だった。
一方で、バッグや財布、保険証、車の鍵、白い枕、長女のバスタオルなど、不可解な物だけが家から消えていた。だが、保険証が使われた記録はなく、病院にも現れていない。
家族を何より大切にしていた母親は、なぜ子供たちを残して消えたのか。
自ら家を出たのか、それとも日常のわずかな隙間で、何かに巻き込まれたのか。
白昼の数時間に生まれた空白は、今も埋まらないまま残されている。
雪峠の五発
2006年11月15日、長野県北部。
その年最初の雪が降り始めた高木峠へ、1人の巡査が向かった。展望台に不審な車があるという匿名通報を受け、霧谷慎也は「確認だけ」のつもりでパトカーを走らせる。
だが午後6時15分、現場到着を知らせる無線を最後に、慎也からの連絡は途絶えた。
雪の展望台に残されていたのは、鍵のかかったパトカーと、車内に置かれた制帽と手袋。慎也本人だけが、吹雪の峠から忽然と姿を消していた。
事故なのか、事件なのか。誰かに連れ去られたのか。それとも、自ら山へ入ったのか。
妻と幼い娘は、答えのないまま13年を過ごすことになる。
そして2019年春。雪解けの斜面から、慎也が持っていた古い懐中電灯が見つかった。
13年間沈黙していた峠が、初めて返した小さな手がかり。
その光の先に隠されていたのは、匿名通報の本当の意味と、雪の下に封じられていた一夜の真実だった。
形見を捨てた嫁の代償
妻の三回忌の日、68歳の竹内正男は、久しぶりに帰ってくる息子一家のため、亡き妻がよく作っていた煮物と甘い卵焼きを用意していた。
孫に妻の思い出を伝えようと、正男は40年間大切に使われてきた花柄のエプロンを見せる。それは妻が家族のために台所に立ち続けた証であり、正男にとって何より大切な形見だった。
しかし嫁の彩花は、そのエプロンを何のためらいもなくゴミ袋へ放り込む。
「古いものは整理した方がいいですよ」
その一言で、正男の中の何かが静かに崩れた。
ところがその後、彩花は仏壇の横に置かれた一通の封筒を見つける。そこに書かれていたのは、マンション2棟と預金3000万円、そして遺言書という文字。
次の瞬間、さっきまでゴミ扱いしていた形見を、嫁は突然「大切にします」と言い出した。
形見の本当の価値は、金で測れるものなのか。
亡き妻が残したエプロンをめぐり、家族の本音が静かに暴かれていく。
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義母ATM、ハワイへ消ゆ
67歳のみち子は、息子夫婦と孫たちを迎えるため、今年も静かに正月の準備を始めていた。 ところがクリスマスの朝、嫁の歩美から突然告げられる。 「今年は15人で行きますから」 食事、寝具、お年玉、観光費まで、すべて義母であるみち子が用意する前提。さらに歩美は、SNSでみち子を「ATMみたい」と笑い、長年の援助まで馬鹿にしていた。 37年間働き、息子夫婦に2500万円以上を援助してきたみち子は、その日ようやく気づく。 自分は家族に大切にされていたのではない。都合よく使われていただけだったのだ。 そして12月29日。 15人が玄関前に集まった時、家の鍵は開かなかった。 その頃みち子夫婦は、すでに日本にはいなかった――。[第12話 更新] -
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大阪へ新婚旅行に向かう途中、「トイレへ行く」と言った妻が跡形もなく消えた。
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元嫁の15枚返し
離婚から3日後の午前5時。佐藤恵子の携帯に、元姑から突然電話がかかってきた。
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夫の正文が「会社の旅行」と言って家を出た朝、私はすべてを知っていた。
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「引っ越すよ」
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槍ヶ岳の残響 消えた登山家の真実
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大晦日の離婚届
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捨てられた夏の肖像
次女・夏が生まれた日、夫は赤ん坊の顔を見るなり言い放った。
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ママ卒業の代償
7歳の孫・ひなが、突然学校へ行けなくなった。
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その一言で、私たちは本当の異変に気づき始める。
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それから16年後。
パティシエになったひなのもとへ、1本の電話がかかってくる。そこから明かされたのは、あの日すべてを捨てて“ママを卒業した”女の、その後の姿だった。
ETCに残らない白バイ
2003年春、千葉県の高速道路を巡回していた女性白バイ隊員・水島舞が、サービスエリアで忽然と姿を消した。
監視カメラには、彼女が白バイを降りて建物へ入る姿が残されていた。だが、その18分後、白バイに乗って走り去ったのは舞ではなく、ヘルメットで顔を隠した見知らぬ男だった。
舞本人も、白バイも見つからない。料金所の記録にも、ETCログにも、その後のはっきりした足取りは残っていなかった。
結婚を控えていた婚約者、娘の帰りを待ち続ける両親、そして答えを出せないまま止まった捜査。
10年後、古い監視映像を最新技術で解析した時、画面の隅に映っていた“あるもの”が、事件を再び動かし始める。
白いバイクは、どこへ消えたのか。
そして水島舞が最後に見た人物とは――。
青いチョーク
63歳の田中澄江は、夫を亡くしてから2年間、午後4時になると必ず家を出るようになっていた。
夕方の光が差し込む居間には、亡き夫の湯呑みと、言葉にできない寂しさだけが残っていた。そんなある日、取り壊し前の小学校の前で、澄江は一本の青いチョークを拾う。
何気なく引いた一本の線。灰色の壁に描いた小さな青い四角。
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雪峠の五発
2006年11月15日、長野県北部。
その年最初の雪が降り始めた高木峠へ、1人の巡査が向かった。展望台に不審な車があるという匿名通報を受け、霧谷慎也は「確認だけ」のつもりでパトカーを走らせる。
だが午後6時15分、現場到着を知らせる無線を最後に、慎也からの連絡は途絶えた。
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5年前、幸子は友人・道代に笑われた。 「まだ働いてるんだね」 「月1万円の積み立てなんて、やってないのと同じじゃない」 年金10万円でスーパーのレジに立つ幸子と、余裕のある老後を語っていた道代。あの日の小さな笑い声は、幸子の胸にずっと残り続けていた。 それから5年後。 68歳になった幸子のレジ前に、道代が突然現れる。手にしていたのは、半額の惣菜と安い食パンだけ。かつて自信に満ちていた彼女の手は、なぜか小さく震えていた。 そして道代が置き忘れたポイントカードの下には、たった一言だけ書かれた紙が挟まっていた。 「相談があります」 5年前に笑った人と、笑われた人。 同じ喫茶店で再び向き合った二人を待っていたのは、思いもよらない老後の現実だった――。[第6話 更新] -
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