貧しさに追い詰められた28歳の美咲は、妹の命を救うため、68歳の不動産王・大鳥幻蔵との結婚を受け入れた。 5000万円の借金は消え、妹の手術費用も用意される。そう信じて臨んだ結婚式で、美咲は親族たちから「金目当ての女」と嘲られながらも、ただ耐え続けた。 だが初夜、幻蔵は優しい夫の顔を捨て、恐ろしい真実を告げる。 美咲は妻として迎えられたのではなかった。100億円の借金と危険な会社を押しつけられる“身代わり”として選ばれたのだ。 妹を人質に取られ、逃げ道を失った美咲。夫、親族、裏社会、病院までもが敵に回る中、彼女は静かに涙を拭う。 誰も知らなかった。 彼らが「底辺の女」と笑った美咲こそ、10年間、父の死の真相を追い続けてきた人物だったことを――。