"午前5時30分の配車係" 第6話
浦が尋ねた。
庭は首を振った。
「そのは、まともに話せる状態じゃなかったです」
「では、川さんから聞いただけですね」
「はい」
「、は?」
庭は目を伏せた。
由紀子はしずつ会話できるようになった。
しかし自分がなぜそこにいるのか、説できなかった。
「は?」
と聞くと、
「横浜」
と答えたことがある。
「族は?」
には、
「修平」
と答えた。
庭は川に伝えた。
「族を探した方がいい」
川は、
「まだ待ってくれ」
と言った。
週。
か。
そのたびに、
「もうしだけ」
を繰り返した。
*
「半くらい経ったです」
庭は話した。
「私もおかしいといました」
「半?」
「川さんに、もう警察へ話すと言ったんです」
「それで?」
「を増やすと言われました」
部代。
費。
診察費。
賃。
全部払う。
だからへ話さないでほしい。
庭は受け入れた。
「どうして?」
浦が尋ねた。
庭はく黙った。
「施設の経営が苦しかったからです」
青葉ホームもまた、川と同じ選択をしていた。
最初のを隠したために、
目も隠す。
週隠したために、
か目にはもう正直に話せなくなる。
が支払われるたび、
由紀子はのではなく、
毎の費用が入るになっていった。
*
警察は川の会社に残っていた古い会計データを押収した。
〇〇。
由紀子が失踪した翌の付で、
件の両修理費があった。
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【助席側ドア 交換】
【内張り交換】
【部フロア清掃】
修理業者はすでに廃業していたが、元経営者が保管していた納品台帳と致した。
さらに同じ夜。
川の会社倉庫の警備記録に、
【22:47 川隆司 入】
【23:38 退】
と残っていた。
同窓会は頃に終わっている。
川は、警察へこう話していた。
【をた、そのまま自宅へ帰宅】
それは嘘だった。
「由紀子も倉庫へ?」
修平が尋ねた。
「そこはまだ確認です」
「でも、青葉ホームへ連れていったのは川なんでしょう」
「記録はそうです」
「じゃあそのに何かあった」
浦は答えなかった。
修平は机のに置かれた枚のを見た。
枚は、の失踪調。
もう枚は、青葉ホームへの振込覧。
。
川は、
【由紀子さんがそのどこへったかは分かりません】
と答えた。
その翌から、
彼の会社は由紀子の活費を払い始めている。
そして、
度も支払いを止めなかった。
修平は、初めて川から話を受けた夜をいした。
午零分。
「まだ帰ってないんですか?」
驚いた声だった。
今になって、その言だけが妙にに残った。
川はあの、
妻が帰っていないことに驚いたのではない。
妻がまだ帰れない所にいることを、
すでにっていたのではないか。
そして、
由紀子を探していた修平のすぐそばで、
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誰よりもその答えをり続けていた。
川隆司が警察へ呼ばれたのは、青葉ホームの支払い記録が確認されただった。
最初の、川は由紀子を施設へ連れていったこと自体を否定した。
「庭さんの記憶違いじゃないですか」
「ですよ」
「私の会社は青葉ホームと取引がありました。支払いが残っていても議ではないでしょう」
浦は、〇〇のき台帳を机へ置いた。
【午1:40 女性名 ユキ】
【部腫脹】
【川氏搬送】
川はを見た。
それでも、
「分かりません」
と答えた。
次に両修理記録。
助席側ドア交換。
内張り交換。
部フロア清掃。
そして会社倉庫への入退記録。
午分。
川自のカードで倉庫へ入っている。
の証言では、
「をた、そのまま帰宅した」
はずだった。
「瀬由紀子さんと緒だったんですね」
浦が尋ねた。
い沈黙の、
川は初めて、
「送るつもりだっただけです」
と言った。
*
同窓会が終わった午過ぎ。
由紀子は横浜駅へ向かおうとしていた。
川が、
「だから送るよ」
と声をかけた。
由紀子は度断った。
「んでたでしょう」
「杯だけだよ」
「で帰れるから」
それでも川は、
「こんなだし、途まででも」
と勧めた。
由紀子は最終に助席へ乗った。
その面を直接見た同級はいなかった。
だがくの駐に残っていた古い精算記録から、川のが午分に庫していたことが確認された。
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