"余命半年からの再出発" 第7話
佳代子は目を閉じた。
「7、話してません」
「それでも、連絡先は分かりますか」
分かっていた。
話番号は消していない。
かけなかっただけだ。
佳代子はい迷った末、自分で話をかけた。
呼びし音が2回鳴ったところで、姉がた。
「はい、片岡です」
7ぶりに聞く志津子の声だった。
「お姉ちゃん」
話の向こうが静かになった。
「佳代子?」
「入院してるの」
声にした途端、涙がた。
病名。
治療。
夫の婚。
染症。
すべてを話すつもりはなかったのに、言葉が止まらなかった。
志津子は途で度もを挟まなかった。
「病院はどこ?」
最に、それだけ尋ねた。
「いから、来なくていい」
「病院はどこ?」
姉は同じ質問を繰り返した。
3、志津子は病院へ来た。
髪が増え、以よりさく見えた。には、梅干しの入ったさな容器と、佳代子の好きだった麦茶を持っていた。
「病院に梅干しなんか持ってきていいか分からないでしょう」
佳代子が言うと、姉はバッグへ戻した。
「昔から、最初に文句を言うのね」
「お姉ちゃんも、勝に持ってくるから」
7ぶりの会話は、喧嘩の続きのように始まった。
志津子はベッド横の子へ座った。
「どうして、もっとく言わなかったの」
「お姉ちゃんだって、連絡しなかったでしょう」
「私は病気じゃなかったもの」
「病気じゃなければ、妹に連絡しなくていいの?」
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志津子は黙った。
佳代子も黙った。
7の言葉が、互いのに積もっている。
どこから片づければいいか分からなかった。
「お母さんの」
志津子が先に言った。
「私は、あなたが介護を伝ってくれなかったとはってない」
佳代子は姉を見た。
「言ったでしょう。たまに来るには分からないって」
「ってた。でも、あなたが来たは助かった。それも本当」
「なら、どうしてあんな言い方したの」
「疲れてたから」
志津子は両を膝ので握った。
「あなたが夕方帰る、私は腹がった。あなたには帰るがあって、夫も息子も待っている。私はまた、お母さんと2になる。その気持ちを、うまく言えなかった」
「私だって、帰ってから事があったのよ」
「分かってる。今なら」
「今なら?」
「お母さんがんで、介護が終わって、7経ったから」
志津子の目に涙が浮かんだ。
「私は、あの頃の自分を分かってほしかった。でも、あなたの事は分かろうとしなかった」
佳代子は窓のを見た。
「私も、遺産を半分欲しいって言った」
「法律では当然よ」
「でも、お姉ちゃんが仕事を辞めて介護したことを、額にしたくないって言った。あれ、違った」
志津子は黙って聞いていた。
「額にできないから、考えなくていいわけじゃなかった。私は、自分が損をすることばかり考えてた」
2のにい沈黙が流れた。
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護師が点滴を確認し、静かにていった。
「佳代子」
志津子が呼んだ。
「何?」
「治療、でやるの?」
「やるしかないでしょう」
「私が来る」
佳代子は反射に断ろうとした。
姉に迷惑をかけたくない。
借りを作りたくない。
またで「私ばかり」と言われたくない。
その考えが顔にたのか、志津子が言った。
「毎は無理よ。私にも活があるから」
「分かってる」
「週に度なら来られる。必なは泊まってもいい。でも、できないことはできないって言う」
「ずいぶん細かいのね」
「曖昧にして、また喧嘩したくないから」
佳代子はし笑った。
「では、週に度だけお願い」
「分かった」
姉はバッグから梅干しをもう度した。
「先に聞いて、べていいならべなさい」
「酸っぱすぎるのよ、お姉ちゃんの梅干し」
「嫌なら置いて帰る」
「べないとは言ってない」
志津子は笑った。
佳代子も笑った。
病気になれば、壊れた族がきれいに元へ戻るわけではない。
7のりは残っている。
傷つけられた言葉も、なかったことにはならない。
それでも、できることとできないことを言いながら、もう度関係を作ることはできるのかもしれない。
ががった3、翔太が病院へ来た。
姉が連絡したらしい。
「どうして言わなかったんだよ」
翔太はっていた。
「仕事が忙しいとって」
「緊急連絡先に俺の番号いたんだろう」
「すぐ来られないって言ったでしょう」
「来られるかどうかは、連絡してから俺が決めることだろ」
佳代子は、返す言葉を失った。
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