みかん小説
本棚

"DNA鑑定が暴いた元夫の大きな間違い" 第4話

だが、ただしは困惑したように線を泳がせ、あろうことか義母の言葉に同調するようにく頷いたのだ。

「確かに……俺の子じゃないような気がしてきたな。リサ、どうなんだ? 本当に俺の子なのか?」

「は……? あなたまで、何を言いすの……!?」

裏切りへの激しい憤りが喉元まで込みげ、声を荒らげそうになった。しかし、すぐ傍らのベビーベッドで眠るカナを刺激してはならないとい直し、私は奥歯を噛み締めて必声をみ込んだ。

だが、息子の同調を得た義母の攻撃はさらに激しさを増していった。

「ほら見なさい! ただしだってそううわよね! からこうして疑いをかけられるってことは、ろ暗いところがあるからじゃないの? 普通の庭なら、産直にこんな疑いをかけられたりしないわよ。なくとも私の周りのたちが産したは、全員が祝福ムードで終わっていたわ!」

その祝福ムードを、根も葉もない言いがかりでぶち壊した張本が自分自であることに、義母は微も気づいていないようだった。義母が突拍子もない妄にしさえしなければ、夫が妙な疑を抱くこともなく、やかな空気のまま退院を祝えていたはずなのだ。

そして何より、夫のただしだ。私にはカナが彼とのにできた子供であるという絶対な確信がある。

広告

それなのに、母親の根拠のないい込みに流され、いとも簡単に妻への信頼を投げ捨ててしまうとはけないにも程がある。

「本当は浮気していたんでしょう! それなのに、よくもまあ抜け抜けと無実そうな顔をして、これまで息子に接してこられたものね! 危うく騙されるところだったわ!」

「違います! 私はそんなこと絶対にしていません! お義母さん、静になってください!」

これ以、義母が甲声を張りげ続ければ、カナが怯えて泣きしてしまう。まずは落ち着いてもらい、静に話を聞いてもらわなければならない。そうって必になだめようとしたが、その真摯な訴えすら、義母の目には都の悪い言い逃れにしか映らなかった。

「事実だから焦っているんでしょう! 今まさに必になって言い訳を考えているところかしら!」

顔を真っ赤に潮させ、額に青筋を浮かべてり狂う義母。そこには、妊娠に見せてくれていた穏やかで優しい面など微も残っていなかった。

りを剥きしにして罵倒を浴びせ続ける義母。突然の理尽な事態に混乱し、絶望に打ちひしがれる私。そして、私を庇うこともなく、気まずそうに唇をキュッと結んで黙り込んでいる夫。

張り詰めた異様な空気と、鼓膜を劈く義母の切り声に耐えかね、とうとうベビーベッドののカナががついたように泣きしてしまった。

広告

「うわああああん! おぎゃあ、おぎゃあ!」

これまでの義母であれば、すぐに抱きげて「よしよし」と優しくあやしてくれたはずだった。しかし、今の義母の激しい憎悪の矛先は、私だけでなく無力な赤ん坊にまで向けられていた。氷柱のようにたく尖った線で、泣き叫ぶカナを睨みつけている。その酷な目つきは、言葉にしなくとも「おは私の孫ではない」と確に拒絶していた。

義母はわざとらしくい溜息をつくと、え切った線を再び私へと向けた。次にどんな暴言がしてくるのかと構えていると、突き刺すような平坦な声が浴びせられた。

「あなたの言うことなんて、もう何つ信用できないわ。――DNA鑑定をしてちょうだい」

「え……?」

胸の奥を鋭利な刃物でざっくりと切り裂かれたような衝撃がり、膝から力が抜けそうになった。しかし、私は歯をいしばってそのに踏みとどまった。

義母の態度の急変から、々は察していた。だが、いざ面と向かって「信用できない」と言い放たれると、耐え難い屈辱としみが込みげてくる。過にかけられた優しい言葉の数々も、妊娠事を代わってくれたも、すべてが音をてて々に砕け散っていく。もう、元の良好な嫁姑関係に戻ることは絶対にあり得ない。そして、目ので沈黙を守る夫との平穏な夫婦関係も、完全に破綻したのだと痛した。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: