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"追い出された私が離婚届を渡した日、夫の人生は崩れ始めた" 第2話

の表題を目にした瞬の顔からサーッと血の気が引いていき、みるみる青ざめていった。

それもそのはずだった。

私と婚して困り果てるのは、私ではなく、ならぬの方だったのだから。

私の名は綾乃、歳。会社員をしている夫のと結婚し、現は専業主婦をしている。

とは学を卒業して就職した会社で同期としてい、親しくなってからほど交際したに結婚した。どちらからともなく自然に惹かれい、お互いに「このとなら」とえる関係だったため、結婚に至ったのは当然といえば当然の成りきだった。

で結婚してから丸になる。

し亭主関なところがあり、度言いしたら自分の考えを曲げない頑固な面があったものの、基本には私の見にもを傾けてくれる優しいだった。そのため、これまで特にきな満もなく、幸せな結婚活を送っていると信じていた。

そんなあるの夜、リビングで寛いでいたに真面目な顔をしていた。

「俺たち、結婚してもうだろう。そろそろマイホームを買ってもいいとうんだ」

結婚した当初、私たちはお互いに貯もまだなく、まずはの丈にった賃貸マンションを借りて活をスタートさせた。

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私もいつかは自分たちのが欲しいとはっており、そのための貯もコツコツと続けていた。

しかし、いざ具体に購入するとなると、様々な現実が次から次へと湧きがってくる。

私はマグカップをテーブルに置き、配そうにの顔を見つめた。

「まだいんじゃない? ローンだって、これから何もちゃんと払っていけるか分からないし……」

は自信ありげに胸を叩いた。

「ローンなら丈夫だよ、ちゃんと払っていけるさ。今の賃くらいで収まるように借入額を設定すればいいし、増えたって、なんとでもやっていけるだろう」

が言うように、計算はやっていけるのかもしれない。だが、という気のくなるような期ローンを背負うとなると、病気や会社の業績悪化など、もしもののリスクを考えてしまい、私のは尽きなかった。

丈夫だって。それにさ、昔から『の丈よりワンランク活をした方が世もい』って言うじゃないか。俺が世して料ががれば、活だって今よりずっと楽になるだろう?」

の言いたいことも分からないではない。だが、そんな根拠のないジンクスのような言葉を真に受けて、かしていいものか、私にはどうしても納得がいかなかった。

「せめて……もうをしっかり貯めてからでも遅くないんじゃない?」

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私が慎見を伝えると、は途端に満げな表を浮かべ、苛ったように腕を組んだ。

「そんな慎なことばかり言ってたら、いつまで経ってもなんか買えないよ! こういうきな買い物は、い切りも必なんだ!」

確かにい切りが必面もあるのだろう。しかし、この先何も何事もなく平穏に過ごせる保証などどこにもない。どうしてもを拭いきれない私だったが、度言いしたら止まらないの頑固さは、私の慎論を完全に押し流してしまった。

結局、に押し切られるような形で、私たちはマイホームの購入へと踏み切ることになったのである。

いざ計画が具体すと、取りを考えたり、壁のクロスやフローリングの材を選んだり、実際に自分たちが暮らす空から作りげていく作業はいのほか楽しく、完成するまでの、私自も胸をワクワクさせていた。

やがて完成した居は、郊の閑静なに建つだった。さいながらも陽当たりの良い庭があり、玄関をけるとよい築のりが漂っていた。

々とを抱えていた私だったが、完成したを見げていると、「やっぱりを建てて良かったのかもしれない」と、素直にびをじていた。

「どうだ? やっぱりマイホームはいいだろう!」

リビングの真んで、は得満面の笑みを浮かべていた。

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