"エレベーターの7時間" 第1話
エレベーターに閉じ込められてから7が過ぎた。
妊娠6かの私は、膨らんだ腹を両腕で守ったまま、酸素状態で識を失いかけていた。
ようやく扉がこじけられた、消防署の救助隊である夫のは、私のを通り過ぎた。
彼は隅で震えていた元恋の桜を真っ先に抱きげ、そのままへ運びした。
その、若い救助隊員の健太から私の結婚指輪と最の言葉を渡されたは、そのに崩れ落ちたという。
を事故の始まりまで戻せば、そのの午2、京の部にある型デパートで突然が起きた。
単なるかとわれたが、非常用発まで故障し、エレベーターは完全に止した。
にいたのは私を含めて8だった。
齢の男性、さな男の子、女子2、配達員の翔太、桜たちが暗に取り残された。
私は元救命救急護師として、まず全員の状態を確かめた。
齢男性を扉の隙にい所へ座らせ、男の子には奥で体力を温してもらった。
女子には交代で空気をあおぐよう頼み、翔太にはスマートフォンのライトで周囲を照らしてもらった。
私はバッグからさな帳をし、破ったページに症状と経過をき始めた。
隣に座った桜は、青ざめた顔で指を震わせていた。
彼女は暗を見回し、浅い呼吸を繰り返した。
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「暗いのが怖い。息ができない」
桜は私からを受け取ると、ボトルを握ったまま目を伏せた。
「がここにいてくれたらいいのに」
私はその言葉には答えず、自分のを半分だけ彼女に渡した。
がたつにつれて換気は悪くなり、男の子は泣き、齢男性は胸の痛みを訴えた。
私は状態が悪化した男の子を、齢男性と同じく扉の隙にい所へ移した。
私は全員の顔を順に確認し、声を抑えて呼びかけた。
「話すのをやめて、体力と酸素を温してください」
桜は突然ちがり、壊れた非常ボタンを指さして叫んだ。
「ここでにたくない。、あなたは護師でしょう。何とかしてよ」
私は腹を支えながらちがり、指の覚が鈍くなるまで非常ボタンを押した。
反応がないと分かると膝をつき、扉を定のリズムで叩いて救助を求めた。
その最、腹ので赤ちゃんがくいた。
私は両で腹を包み、震える息をえた。
「もうしだけ頑張ってね。私の切な子」
このの私は、救助隊のが必ず来てくれると信じていた。
6ほど過ぎた頃、桜が突然私の首をつかみ、爪をい込ませた。
彼女は扉の隙へ目を向け、私の腕を引いた。
「本当に息ができないの。所を替わって」
私は齢男性の青の唇と、異常な汗をかく男の子を見た。
それから桜のをしずつし、を示した。
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「座って叫ぶのをやめて。みんな苦しいのよ」
桜は顔をゆがめ、周囲に聞こえる声で泣きした。
「私がロンドンから戻ってのに入ったから、私を憎んでいるのね。見殺しにしたいんでしょう」
私は反論せず、自分の着を男の子の背に掛け、齢男性を隙へづけた。
2の状態を見直してから、桜に線を戻した。
「それだけ叫ぶ力があるなら、あなたが1番危険な状態ではないわ。換気が必なのは、この2よ」
桜は言葉を失った直、胸を押さえてに倒れた。
私は演技の能性をじながらも、翔太に伝ってもらって彼女を寝かせた。
呼吸を確認し、バッグのを探すと、てきたのは喘息用の吸入器ではなく圧薬だった。
私は薬をバッグへ戻し、周囲の怯えた顔を見回した。
「喘息ではないなら、もう叫ばないで。のまで怖がらせないで」
桜は涙の浮かんだ目で私をにらんだ。
7目に入ると鳴りが始まり、赤ちゃんの胎もくなった。
私は残る力で、齢男性の酸素状態、男の子の、桜のパニック、翔太の腕の擦り傷、自分の酸素症状を帳へ記した。
最のをき終えると、私はの結婚指輪をした。
が結婚のに指輪をはめたのと声が、ぼやける識に浮かんだ。
彼は私の目を見つめ、くうなずいていた。
「、君が俺を必とするは、絶対に俺が1番に駆けつける」
私は妊娠6かになるまで、その約束を信じていた。
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