"エレベーターの7時間" 第8話
「お話は終わりましたか。のご族の皆さん」
私が距のある呼び方をすると、義母の顔がこわばった。
私は計簿をテーブル央へ置き、最初のページをいた。
「皆さんがおそろいですから、過3の財務状況を確認しましょう」
義母は慌てて計簿へを伸ばした。
「またおの話をするの。恥をりなさい」
私は計簿を押さえ、義母のを見た。
「私のおで活しながら謝罪を求する方が、よほど恥ずかしいといます」
私は体費、甥の学への寄付、別荘の修繕、親族会、従兄弟ののローン、叔母の費まで、記録を順に示した。
の従兄弟が青ざめ、なぜ細かく記録したのかと尋ねた。
私は該当する数字を指でなぞり、彼を見た。
「その1円ごとに、私が救急来で12勤務をして稼いだおだからよ」
誰もをけなくなった。
私は妊娠育児記もし、24週までの健診へが同したのは2回だけだと説した。
1回は桜からの話で途退席し、もう1回は私を入でろしただけだった。
残る12回は、すべて私1で受診した。
私は顔をげ、の青ざめた表を見た。
「彼は世界を救うことと、桜の世話で忙しかったんです」
義母は子を引き、息子が働くことの何が悪いのかと声を荒らげた。
私は記を閉じ、義母へ向き直った。
「働くことは悪くありません。
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元恋を助けることも、それだけなら問題ではない。違っているのは、私を理解ある妻、無料の世話係、この族のATMとして扱ったことです」
親戚たちの線は、私から義母とへ移っていった。
義母はを辱めるために言っているのかと叫び、これ以何を望むのかと迫った。
私はから目をそらさず、答えた。
「婚です」
はテーブルの縁を握り、2で話したいと頼んだ。
私は首を横に振った。
「3、2で話そうとしてきたわ。その結果、あなたたちは私を踏みつけても黙っている女だとった」
その、いセーター姿の桜がドアをけた。
彼女は赤い目で内を見回し、義母へをげた。
「遅くなってごめんなさい」
義母は桜を招きし、救助は緊急判断だったと皆へ説するよう求めた。
桜は入で涙を流し、両を胸へねた。
「全部、私のせいです。さんがを許してくれるなら、私はを引きます」
私はその言葉が、を許さない私を悪者にするための演技だと理解した。
携帯話で消防署の公式報告をき、桜へ画面を向けた。
「本当に、こので続けたいの」
桜の顔が曇ったため、私は報告を読みげた。
複数の被害者が、桜による換気所の求と、妊婦への体接触を確認していた。
医学検査では喘息発作の兆候がなく、桜の負傷は最優先搬送をしない表面な擦り傷だった。
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桜の涙は止まり、義母は言葉を失った。
私は携帯話をしまい、計簿の写しをのへ置いた。
「返は求めません。ただ、この族と銭にも個にも、もう関係がないと確にしたいだけです」
私は親戚全員を見回し、最にへ線を止めた。
「私は皆さんを族だとっていました。でも、私の努力を義務、忍耐をさ、子供を交渉の具として扱いました」
は否定しようとちがったが、私はバッグを持ってへ向かった。
背で義母が、ていけば2度と戻るなと鳴った。
私はドアにを掛け、振り返らずに答えた。
「そうなることを願っています」
ドアが閉まる直、親戚の1が、やり過ぎたのではないかとつぶやいた。
へて歩き始めると、らない番号から写真が届いた。
10の豪救助の記像ので、若いへ桜が寄り添っていた。
私は写真のにある挑発な文を読んだ。
「あなたは彼の初恋ではない。張りっても負けるだけよ」
私はわず笑い、く返信した。
「張りっていないわ。彼ならあなたにあげる」
翌朝、から当のニュース記事とメッセージが届いた。
写真の隅には、救助を呼ぶためにったというポニーテールの女が写っていた。
は調べた事実を、途切れた文章で伝えてきた。
「俺を助けたのは桜ではなかった。
桜はりながら、何も俺に恩だとわせていた」
私は画面を消した。
恩が嘘だったとしても、婚を決めた理由は何1つ変わらなかった。
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