みかん小説
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"温泉旅行を贈った夫の本当の目的" 第7話

度の目まぐるしい診療報酬改定の圧に耐え、に理尽な医療事故の矢面にち、院内のドクターたちの傲求と患者たちの痛な叫びの板挟みになりながら、度も仕事を休まずに積みげてきた私の命の対価。それを、この倫相とのリゾート活のために横取りする計画を、すでにてていたのだ。

「でもさ、退職を全部奪った、あのおばさんはどうするの? 婚して追いしたら、活できなくてすがりついてくるんじゃない?」

さおりがワイングラスを氷に当てるような音をてながら尋ねた。

博幸さんは酷極まりない嘲笑を返した。

「すがりついてきたら、適当にボロい公営団か、郊い介護付き料老ホームの相部にでも放り込めばいいのさ。どうせあいつには贅沢な暮らしなんて似わないんだから」

「あはは! 施設に入れちゃえば、ぬまで顔をわせなくて済むもんね! それまでは文句言わずに、政婦としてご飯作って掃除して、私たちの活費を稼いでもらわなきゃ!」

「その通りだ。あいつの唯所は、真面目で疑うことをらない馬鹿正直さだからな。僕がたまに『しているよ』『いつも謝している』とを撫でてやりさえすれば、んで過労するまで働いてを運んでくる。

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あんな便利な畜、放すのは退職を回収してからで分だよ」

畜。過労

換気扇から吹きしてくるの笑い声が、たいに乗って私の肌を撫でた。

私は勝の壁にを突き、爪が剥がれそうなほど壁のモルタルを握りしめた。激しいりのあまり、界が真っ赤に染まる。

私が邪で寝込んだ器用そうに作ってくれた杯のお粥。私が昇した、照れくさそうに買ってきてくれたさなケーキ。あの記憶のすべてが、私という「最のATM」を逃がさないための、計算し尽くされた餌に過ぎなかったのだ。

と信頼の積みねが、ただの詐欺師のだったという現実に、私のから最滴の未練が蒸発していった。

の会話は、さらに私の像を絶するおぞましい犯罪計画へと踏み込んでいった。

「ねえ博幸、退職もいいけど、事なのはこのじゃない? ここ、駅だし結構な価値があるんでしょう?」

さおりの貪欲な問いかけに、博幸さんは得げにを鳴らした。

「ああ。このあたりは再発がんで、坪単価がかなりがっている。だけで千万円、建物を含めれば千万円以にはなるな」

「きゃーっ! 千万円!? すごいじゃない! でもこれ、確かあのおばさんの父親が遺したなんでしょ? 名義もあっちにあるんじゃないの?」

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「ふん、そんなもの形骸の話だ。あいつは法律や登記のことなんて何も分かっていない無な女だ。すでに準備はめているよ」

博幸さんはをめくるような音をてながら、徹な調で続けた。

「来、あいつの誕わせて『将来の相続税対策と夫婦の資産本化のために、名義を本化しておこう』と言って、登記変更の委任状に実印を押させるはずになっている。あいつは『夫婦の絆』だの『博幸さんを信頼している』だのという甘い言葉にめっぽういからな。実印と印鑑証なんて、お願いすればつ返事で差ししてくるさ」

「さすが博幸! いい! 名義さえこっちに変えちゃえば、あとはを担保にから事業資名目で数千万円引きして、ハワイに逃げることもできるわね!」

「ああ。名義変更が終わった瞬に、あいつに婚届を突きつけてから叩きしてやる。もし暴れるようなら『精神定で庭内暴力を振るう妻』として警察を呼んで接禁止命令を取ればいい。世はいつだって、見た目がみすぼらしい女より、きちんとしたなりの俺の言うことを信じるからな」

ドクン……ドクン……。

私の臓が、たく、く、規則な音を刻み始めた。

くなった父の顔が脳裏に浮かんだ。町代で築きげ、油にまみれ、指先を真っ黒にしながら、娘である私の将来を案じて残してくれた、この切な

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