みかん小説
本棚

"「田舎者」と見下した婚約者を実家へ招いたら、態度が一変した" 第3話

やっぱり、私にとってこのは特別で、かけがえのないなのだ。

私はく息を吸い込み、呼吸をえた。私の飾らないところが好きだと言ってくれた彼の言葉を信じて、ありのままの自分で挨拶に臨もうと決した。

彼の実に到着し、エレベーターで最階へとがった。案内されたその部は、派なタワーマンションの最階の角部だった。

な扉がくと、そこには息をのむような景が広がっていた。広い玄関ホールを抜けた先には、見らしのいいきなパノラマ窓があり、部全体が清潔のあるで統されている。井からは豪奢なシャンデリアががり、まるで宅のモデルルームのようだった。

「いらっしゃい」

リビングから私たちを迎えてくれたのは、希さんのお母さんだった。その姿を見た瞬、私は圧倒された。まさに世で言う『美魔女』そのものだった。

会社を率いる女社ならではの圧倒なオーラをまとい、隙のない気品ある佇まいをしている。額のげられた髪のボリュームは、まるで彼女の潔さとプライドのさを象徴しているかのようだった。驚いたことに、彼女は部を移する際、自らの顔を美しく照らすための型の女優ライトを片に持って歩いていた。

広告

美への徹底なこだわりに、私はただただ圧倒されるばかりだった。

「どうぞ、座って」

促されるまま、私はリビングの質な革張りのソファに腰掛けた。お母さんは私の正面に座ると、品定めするようにからまで舐めるような線で私をじっくりと観察した。その徹な線に、私は再び背筋を張らせてしまう。

お母さんはを組み、たい笑みを浮かべていた。

「あなた、ご両親はどちらにいらっしゃるの?」

私は膝のを揃え、丁寧に答えた。

です」

すると、お母さんはさも当然といった様子で頷いた。

「そうったわ。田舎の顔ね」

悪気配のないその言葉に、私は純粋にして目を丸くした。

「すごい。お顔を見ただけで分かるんですか?」

「まあね。だものね」

お母さんは私の顔をまじまじと見つめた。私は、都会の洗練された女性というのはこれほどまでに見る目があるのかとしつつ、私もお母さんのようにしっかりお化粧をすれば田舎者っぽさを隠せるのだろうかと考えながら見つめ返した。彼女の目元では、何にもねられたゴージャスなつけまつ毛が、瞬きをするたびにバサバサと羽ばたいていた。

お母さんは隣に座る希さんへ線を移し、呆れたように笑った。

希、あなたはこんな子がタイプなの?」

すると、希さんは私の方をチラリと見て、笑いながらこう言った。

広告

だけど、政婦にはなるよ」

私の得事をアピールして私をててくれているのだとい、私はで(ありがとう)と謝した。するとお母さんもノリよく話をわせた。

「そうね。政婦くらいにはなってもらわないとね」

お母さんは満そうに頷き、振りを交えて持論を語り始めた。

「今、女は仕事をしながら事も完璧にこなして当たりよ。旦に頼ろうだなんて甘えたことをっているなら違い。女つで子育てをしながら、会社を起こして社として成功した私の背を見習いなさい」

私は居まいを正し、真剣に頷いた。自分の確固たる考えを持って自し、成功を収めた女性として、お母さんのバイタリティは純粋に尊敬できるものだった。私自は、夫婦とは関係ではなくお互いに助けうべきだとっているけれど、き方や考え方はそれぞれでいいはずだ。

お母さんは私に向き直り、再び品定めするような目を向けた。

「あなた、何か得なことはあるの?」

「料理が得です。実で母や周りのから教わりました」

「ふーん」

なさそうに相槌を打つお母さんに、私はしでも認めてもらいたくて続けた。

頃から栄養バランスをしっかり識したり、買ってきた材を無駄なく最まで使い切るように夫しています」

それを聞いたお母さんは、フッとを鳴らして言った。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: