"父の葬儀の日_夫は愛人を車に乗せて去った" 第9話
由美は顔をげた。
「いつから?」
「半くらい」
由美は驚かなかった。
もう。
驚くことがなくなっていた。
「浩司が幸せならってってた」
「由美さんはお父さんの介護ばっかりだったし」
「2の夫婦関係はもうめてるんだって」
幸子は浩司からそう聞かされていた。
「だから、何も言わなかった」
「そうですか」
「でも」
幸子の声が震えた。
「お父様がくなったらを売ればいいって話も、聞いてた」
由美は黙った。
「私は止めなかった」
幸子は俯いた。
「むしろ、由美さんなら最は浩司を助けるとってた」
しばらく沈黙が続いた。
「お義母さん」
「うん」
「父がきてるに、その話を聞いてたんですね」
幸子はさくうなずいた。
由美の胸は痛んだ。
でも。
もう鳴る気にはならなかった。
「私」
幸子が言った。
「自分の息子が困ることばっかり怖かった」
「由美さんが困ってることは、見ないようにしてた」
初めて。
言い訳ではなかった。
「ごめんなさい」
由美はすぐに、
「いいですよ」
とは言わなかった。
許すかどうか。
それも。
急いで決める必はない。
「謝ってくれたことは、分かりました」
そう答えた。
幸子はし寂しそうに。
それでもうなずいた。
帰り際。
「浩司、私のところに戻ってきたいって言ったの」
「そうですか」
「断った」
由美はし驚いた。
「どうして?」
「もう52歳だから」
幸子は苦笑した。
「私がぬまで、あの子の失敗を片づけ続けるわけにもいかないでしょう」
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由美は何も言わなかった。
ただ。
同じ男を。
妻として。
母として。
別の形で助けすぎてきた2が。
ようやく。
同じ所にった気がした。
第18章 父のに残るか
婚協議は、よりくんだ。
子供はいない。
共財産は理できた。
浩司の会社債務は由美個が保証していない。
父からの相続財産も、由美自の財産。
結婚20。
それでも。
別れるために必なのは。
最には類だった。
由美は父のにしばらくむことにした。
古い。
広すぎる。
は寒い。
庭の入れも変。
でも。
今すぐ売る必はない。
父の遺産があるから。
働かなくてもきていける。
そううもいるかもしれない。
でも由美は。
父のだけで残りのを終えたいとはわなかった。
20。
結婚をに辞めた会社。
当の同僚へ連絡した。
最初は緊張した。
「佐藤さん?」
「久しぶり」
「何ぶり?」
笑われた。
以の会社に戻ることは難しかった。
でも。
同僚から紹介されたさな産管理会社で、週3の事務補助を始めた。
1350円。
15。
にすればきな額ではない。
最初の料。
8万1000円。
の画面を見た。
由美はし笑った。
父の遺産より。
ずっとさい。
でも。
20ぶりに。
自分が働いて得ただった。
第19章 最の話
婚成から3ヶ。
浩司から話が来た。
「由美」
「何?」
以より声がかった。
「会社、縮することになった」
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「そう」
「事務所も移る」
「そう」
「も売るかもしれない」
由美は黙って聞いた。
「美穗とは完全に終わった」
「うん」
「田のことも」
しがあった。
「俺が悪かった」
由美は窓のを見る。
父の庭。
雑がし伸びていた。
「そう」
「それだけ?」
「に何を言えばいい?」
浩司が息を吐く。
「俺たち、本当にもう終わりなんだな」
「婚したでしょう」
「20って、こんな簡単に終わるのか」
由美は静かに答えた。
「簡単じゃなかったよ」
「私は何も終わらせないようにしてた」
「父の介護も」
「あなたの会社も」
「のことも」
「全部、今だけすればってってた」
浩司は何も言わない。
「でも」
由美は続けた。
「父の葬儀のに、駅でろされた」
「初めて分かった」
「あなたはもう、私が隣にいることを事にしてないって」
沈黙。
「由美」
「何?」
「もう1回だけ」
由美は遮った。
「戻らない」
声はきくなかった。
でも。
それで分だった。
第20章 婚で取り戻したもの
婚の話しいで、浩司は最まで1つだけ勘違いしていた。
「お、親父さんの遺産あるから余裕なんだろ」
森田の事務所でそう言った。
由美は返さなかった。
財産があるから婚できる。
確かに。
父の遺産はきなだった。
む所。
当面の活費。
老。
それがなければ。
もっと怖かったとう。
でも。
由美が婚を決めた理由は。
があるからではない。
父が残したを。
浩司へ渡さないと決めた。
初めて。
「夫に従わなければ活できない」
というい込みが崩れた。
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