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"赤ん坊を背負った応募者" 第2話

事部たい線を鋭くらせた。

彼は優を完全に遮った。

事部は棘のある声をした。

「おい」

事部は優をきつく睨みつけた。

「正気か。ここはどこだとっているんだ?」

事部は声を荒げた。

「神聖な面接会に赤ん坊を背負って乗り込んでくるとは」

事部そうに顔をしかめた。

「騒ぎを起こすとは、の応募者の迷惑になるだろう」

その鳴り声に、ロビー全体がを打ったように静まり返った。

席に座っていた応募者たちの線が、斉に優に向けられた。

誰も優方をするはいなかった。

むしろ当然だというように、く頷くがいる。

腕を組んで面そうに見物したりするような差しばかりであった。

が真っ赤になった。

彼の唇が微かに震えた。

しかし、優は背の赤ちゃんが驚かないように配慮した。

彼はかろうじて声をくしていた。

「本当に申し訳ありません」

事部の顔を真っ直ぐに見た。

「しかし、妻が昨夜救急に運ばれました」

痛な表を浮かべた。

「子供を預ける所がありませんでした。お願いします」

は鞄を胸にく抱きしめた。

「私が徹夜で描いた設計図です」

は懇願するような目をした。

「1度だけ、たった1度だけでいいので会をください」

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の声は、切実さでかすれていた。

彼の目には涙が滲んでいた。

しかし、優は流れ落ちそうな涙を歯をいしばってこらえた。

そして、げた。

事部は呆れた表を浮かべた。

彼は優からまで見ろした。

事部くため息をついた。

そして、無にも首を横に振った。

「事は誰にでもあるだろうが、面接会に赤ん坊を連れてくるのは常識れだ」

事部酷に言い放った。

「静かに帰ってくれ」

事部は言葉を言い終えた。

そして、彼は横に向かって顎で図をした。

その図にわせ、ロビーの両側から男たちがいた。

黒い制を着た柄な警備員2が、ずかずかとづいてきた。

彼らは優の両脇にった。

1の警備員が、優腕を掴んだ。

もう1の警備員が、優腕を乱暴に掴んだ。

警備員は事務調で言った。

ていってください」

警備員は力を込めた。

「ここは関係者以ち入り禁止です」

警備員が腕を握る力は、無慈であった。

は背の子供を守るために、本能に体を丸めた。

両側から腕をく引かれる力に耐える。

彼は肩を内側に丸めて、おんぶ紐のをかばおうとした。

は必に顔をげた。

「待ってください」

きな声で叫んだ。

「設計図だけでも提させてください」

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しかし、警備員たちは優の言葉に馬であった。

彼らはに介さず、優の腕をさらにく掴んだ。

そして、ロビーのへと引きずろうとする。

まさにその瞬であった。

が胸に抱いていた類鞄の古いファスナーが、力に耐えきれなくなった。

ブチッという音をてて、ファスナーが弾けんだ。

鞄のきくいた。

鞄のにあった図面が、にバラバラと散らばった。

A3サイズの設計図面が、宙をう。

図面はたいを、ヒラヒラとい散った。

には、びっしりと鉛の線が描かれている。

定規を使わずにフリーハンドで描かれた線であった。

しかし、その線のつが驚くほど精密であった。

そして、が込められていた。

枚の図面が、ロビーののあちこちに散らばった。

建設現で独学した成果である。

血を流しながら、夜を徹して1枚1枚描きげた図面であった。

狭いワンルームの卓で描いたものだ。

赤ちゃんの隣にうずくまり、の甲で眠気を擦りながら描き続けた。

さなかった優の血と汗の結晶であった。

は警備員の引に振り払った。

彼はそのまま、に両膝をついた。

は震えるを伸ばした。

彼は慌てて、散らばった図面をかき集め始めた。

の額からや汗が流れた。

が破れたらどうしようか。

シワになったらどうしようか。

で踏まれたらどうしようか。

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