"ゆで卵ひとつで嫁をやめた朝" 第2話
私は千、45歳。内の総病院で護師として働き始めて23になり、現は内科病棟に所属している。夜勤は通常5回で、午430分に入り、翌朝830分までの16勤務になる。
病院をるのは午9で、自宅まではで約10分。夜勤には急変もあれば、点滴の交換も、排泄介助も、認症患者の見守りもあるし、まともに座れないまま朝を迎えることも珍しくない。それでも代は、8度も私の仕事を「夜勤」と認めなかった。
「夜の病院なんて暇でしょう」
「廊を歩いてるだけでしょう」
親戚のでは、もっと骨だった。
「うちの嫁、夜遊びみたいなに働いてるのよ」
そのたびに悟は笑っていた。否定したところで母親が嫌を悪くするだけだから、というのが彼の言い分だった。
悟と結婚したのは私が31歳のだった。宅設備メーカーの営業職だった悟と2交際し、結婚をに戸建てを建てることになった。として私が独代に貯めた600万円をしたが、宅ローンの名義は悟になっている。
子供も望んだ。けれどうようにはいかず、何か病院にも通った末、夫婦で治療を終えることを決めた。その話題だけは、このでは誰も触れなかった。
義父がくなったのは、結婚して6目のだった。49が終わった直、代から「であのにいるのが怖い」
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と泣きながら同居を頼まれた。64歳だった代が夫をくして細いのだとい、私はほとんど迷わず頷いた。
その夜、悟は寝で私に言った。
「母さんのだけじゃりないとう。当面は俺たちで見よう。ただ、支払いは千のカードで頼む。俺の料はローンで余裕ないから」
そこまでは納得していた。
問題は、その次だった。
「それと、母さんには俺がしてることにしておいてくれないか。嫁に払わせてるとったら、母さんが気にするだろ」
今えば、あのに断るべきだった。
けれど私は「親をさせたいだけなのだ」とった。カード会社に族カードを申し込み、契約者である私の座から引き落とされるカードを代に渡した。カードの表面には族会員として悟の名が入っていたため、代は当然のように「息子のカード」だとった。
毎の支は体決まっていた。代が用品や病院、買い物などに使う分が約8万円、3分の費が約8万円、気・ガス・が約3万円、携帯話が約2万円で、計約21万円。それに毎14万円ほどの固定資産税も、私がまとめて払っていた。
ところが実際に私の座からカード代として落ちる額は、ほぼ毎23万5000円だった。
見積もりより2万5000円ほどい。
初めの頃は細をき、「お母さんの病院代か、たまにく呉だろう」
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と考えていた。額がほとんど変わらないため、そのうちを確認しなくなり、封筒に届いた付だけをいて押し入れの箱へ放り込むようになった。
夜勤当を含めると、私の収は約620万円だった。悟よりしかったが、毎20万円以の活費を負担し、固定資産税やの修繕費、の買い替えなどもしていれば、自由に使えるなどほとんど残らない。
それでも代は言い続けた。
「悟にべさせてもらってるんだから、そのくらいのことをしなさい」
最初に奪われたのは、ではなく眠りだった。
夜勤けの午9に帰宅し、洗濯を回して10頃に布団へ入る。すると1030分になると、決まったように私たちの寝の襖のすぐで掃除がき始めた。
度だけ、私は襖をけて頼んだ。
「お母さん、けのだけでいいので、昼まで寝かせてもらえませんか」
「昼まで寝るの方がおかしいでしょ。世は働いてるよ」
「私は夜働いてきたんです」
「夜に働く方が悪いんじゃないの?」
それ以来、栓を買った。半で2組壊れた。
事をやっても評価されないことには、いつしか慣れた。夜勤のは夕を作り置きし、けのは洗濯をしてから眠り、起きれば買い物へく。2週分の献を考え、肉には付をいたを貼り、凍できるものは分けにした。
ところがに1、2度、買ったばかりの肉や刺が蔵庫から消えることがあった。
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