"ブラックカードを止めた10分後" 第4話
「何で勝に止めるんだよ!」
『勝に?』
「俺たちのカードだろ!」
話の向こうで、百はく答えた。
『違うわよ』
「何が違うんだよ」
『それ、私の族カードだから』
拓也はを理解できなかった。
「何言ってんの?」
『今はもう遅いから、詳しいことはでいい?』
「ふざけんな。今45万8000円払えなくてにいるんだよ!」
『そう』
「そうじゃないだろ! 今すぐ現持って来い」
玲子がを伸ばした。
「私に代わって」
拓也から話を受け取る。
「佐藤さん?」
『はい』
「婚されたからって、こういう嫌がらせはどうかといます」
『嫌がらせ?』
「お義父様たちまで困らせて。自分で稼げないほど、おに執着するって本当なんですね」
典子が隣で頷いている。
百は数秒黙った。
その。
『分かった』
玲子がし勝ち誇った顔になる。
『今からくわ』
「最初からそうしてください」
話が切れた。
百が到着するまでの40分。
4はの個にい席で、何度も同じ話を繰り返した。
拓也はカード会社へ話したが、本会員ではないため詳しい契約変更理由を教えてもらえなかった。
茂も自分のカードだとい込んでいたので、本確認の段階で止まった。
「どういうことだ。私の名のカードだぞ」
話の担当者は、族会員であることだけを伝えた。
茂は顔を赤くした。
「族会員? 誰の?」
そこから先は、本会員本でなければ案内できないと言われた。
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典子はますます百が故に何かしたと決めつけた。
「やっぱり嫌がらせじゃない。普通、婚したそのに止める?」
玲子も苛っていた。
「しかも何の連絡もなく。社会としてどうなんですかね」
拓也は頷いた。
「昔からそうなんだよ。黙って勝に決めるところあるから」
だが。
婚届に判を押した。
拓也は百に、から自分ので活しろと言った。
その言葉と、族カードを止めることが矛盾していると気づく者は誰もいなかった。
側は急かさなかった。
ただ45万8000円という伝票が、テーブルの端に置かれたままだった。
いつもなら茂が黒いカードを1枚せば終わる面。
その1枚が。
4にとって初めての『自分で払う現実』になっていた。
40分ほどして。
百がに現れた。
普段と変わらない装。
淡いのブラウスと黒いパンツ。
ブランドバッグも持っていない。
典子は彼女を見るなり言った。
「百さん、まずおのに謝りなさい」
百はったまま4を見た。
「どうして?」
「あなたがカードを止めたからでしょう」
茂も嫌そうに腕を組んだ。
「族カードを勝に止めるなんて、によっては問題になるんじゃないか」
「問題?」
「私たちは正当に使っていたんだ」
「そう」
拓也が伝票を差しした。
「45万8000円。く払って」
百は伝票を見た。
でも財布はさなかった。
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「そのカード」
「何?」
「誰のものだとってたの?」
拓也が苛つ。
「うちの族カードだろ」
「そうね。族カードよ」
「だったら」
「でも、本会員は私なの」
4とも黙った。
玲子が最初に笑った。
「え?」
拓也は眉をひそめる。
「何言ってるんだよ」
「あなたが使っていたカードも、お義父さんのカードも、お義母さんのカードも、全部私の本会員契約に紐づいた族カード」
典子が声をげた。
「そんなはずないわ!」
「あるの」
百はスマートフォンをいた。
カード会社の会員画面。
本会員。
百の名。
族カード利用者。
拓也。
茂。
典子。
3分。
今付の利用止続きも表示されていた。
拓也の顔が変わった。
「何でおが本会員なんだよ」
「私が契約したから」
「ブラックカードだぞ?」
「ってる」
茂がを乗りす。
「待て。今までの利用分はどうなってる」
百は茂を見る。
「私の座から引き落とされてたわ」
「全部?」
「全部」
典子がをけたまま固まる。
百はをるに、カード会社の過細を確認していた。
拓也、5で約980万円。
茂、約760万円。
典子、約1130万円。
計約2870万円。
もちろん、そのすべてが浪費ではない。
族旅もあった。
冠婚葬祭の支払いもある。
仕事の会だと聞いていた利用もあった。
だから百は、額を持ちして責めるつもりはなかった。
ただ。
『1円も稼がない寄虫』
そう言われたまま、彼らの活費まで払い続ける理由だけは、もうなかった。
へ向かうタクシーので、百は度も鳴る面を像しなかった。
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