"子どもを救って、僕は処分された" 第6話
杉浦は、への全改善提案に過記録を添えることを勧めた。ただし同に、蓮の復帰求と分けるよう言った。
「改善提案が正しくても、君を復帰させる根拠には直接ならない。混ぜれば、自分の職を守るための資料だと見られる」
蓮はつの文を作った。つは交差点の全対策、もうつは自分の処遇に対する異議申てだった。
全対策では、留所の移設、交差点の徐基準、学への自転点検協力を提案した。異議申てでは、初期公表が調査に過失を断定したこと、映像閲覧に自認への署名を求められたこと、配置転換の基準が示されていないことをいた。
どちらにも、自分は悪くないとはかなかった。
文子への補償交渉は、会社の保険担当を通してんだ。治療費と通院交通費は支払われたが、教を休んだ損失と遺症の見込みをめぐり、話はまとまらなかった。
蓮が直接謝罪する会は、事故からかに設けられた。文子側の希望で、保険担当と智也、杉浦が同席した。
文子の首にはい固定具が残っていた。湯みはで持ち、蓮が入してもをげなかった。
「このたびは、私の運転によってきなけがを負わせ、く続けてこられたお仕事にも響を与えてしまい、申し訳ありません」
蓮はくをげた。
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智也がをいた。
「子どもがびしたことを、また説するんですか」
「今は、言い訳をするために来たのではありません。ただ、成瀬さんから聞かれたことには、事実を答えます」
文子は固定具の縁をでなぞった。
「私は、あなたがミラーを見たのに止まったことが許せませんでした」
「はい」
「でも先週、教の子どもに言われたんです。先は、私たちがへても止まらないバスに乗りたいの、と」
文子は苦く笑った。
「歳の子に言われると、うまく返せませんね」
蓮は黙って聞いた。
「だからといって、あなたを許したわけではありません。は、以のようにはかないかもしれない。展覧会にもにわない。あなたが正義のだったという話に、私のけがを使ってほしくないんです」
「使いません」
「子どもの名も、事も、へ話さないでください」
「約束します」
智也は納得していない顔だったが、母の言葉を遮らなかった。
文子は続けた。
「もうつ。私は留所の案内放送が流れた、くたないとろしてもらえないといました。以、別のバスで扉を閉められたことがあったからです。あなたの会社は、たないでくださいと言いながら、ゆっくりつを待たないことがある」
保険担当が姿勢を正した。
「個々の運転士への指導はっております」
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「指導ではなく、乗る側が信じられるようにしてください」
蓮はその言葉をノートにいた。事故の原因は、自転と急制だけではなかった。文子が過の経験から、くたなければ置いていかれると考えたこともなっている。
面談、智也が廊で蓮を呼び止めた。
「母はああ言いましたが、僕はあなたの復帰に賛成しません」
「分かりました」
「反論しないんですか」
「反論して、賛成に変わることではないといます」
智也は苛ったようにを閉じた。
数、と会社と組による全検討会がかれた。蓮は当事者として席したが、処遇の話は議題からされた。
過の記録から、事故交差点では自転のびしにい事案が繰り返されていたことが確認された。は留所を交差点の先からへ移す案を検討し、会社は学の帯に速キロ以へ落とす運基準を試することになった。
方で、蓮の危険発見が遅かったという社内評価は変わらなかった。処分は戒告、かの乗務止。初期公表について会社は「表現が分でなかった」と認めたが、謝罪文の掲載は拒んだ。
片桐は復帰条件として、別線での同乗審査を提示した。
「格しても、すぐに元の線へは戻さない。乗客から君の名がる能性がある」
「受けます」
「配置転換を選べば、もっと楽だぞ。運管理の資格を取れば、将来もある」
蓮はし考えた。
「逃げたとわれたくないから運転へ戻る、という気持ちはあります。
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