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"子どもを救って、僕は処分された" 第8話

蓮が調べた件だけでなく、過件の急制や転倒未遂が「苦なし」として営業所内で止まっていた。

片桐は本社の聞き取りに対し、現判断だったと説した。への報告義務がある事故ではなく、規定違反ではない。ただし、同種事案を共しなかったため、予防の会を失った能性がある。

蓮は片桐へ呼ばれた。

「君が過記録を組へ渡したと、本社は考えている」

「個報を除いた閲覧は、正式に申請しました」

「分かっている。だから処分はできない」

片桐は窓を閉めた。では備士がバックの誘導笛を鳴らしている。

「あの件をへ報告していれば、今回の事故は防げたとうか」

「分かりません。でも、交差点の危険をは増えたといます」

「現は毎、報告で埋まっている。ミラーをこすった、客が鳴った、予定より分遅れた。全部をげれば、誰も運転できなくなる」

「全部を同じさで扱う必はないです。同じ所、同じ原因をまとめればいい」

「簡単に言うな」

片桐の声に初めてた。

、俺も内転倒を起こした。った客が悪いとった。会社はそういう説で守ってくれた。その代わり、俺は何も言わず、次の運転士にも何も残さなかった。今回、君にへ署名させれば、同じようにく終わるとった」

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それは告だったが、免罪ではなかった。片桐は蓮を守るためだけにいたのではなく、契約と自分の評価を守ろうとしていた。

「最初の公表を訂正してください」

「本社が認めない」

「所として、誤りだったと記録に残してください」

片桐はく黙った。

「それをすれば、俺は次の事でされるかもしれない」

「僕に署名させようとした、百の雇用の話をしましたよね」

「ああ」

「僕が背負えないのと同じで、所に背負わせたいわけではありません。組と連名にします」

片桐は苦い顔をした。

「君は本当に扱いにくい」

会社は最終に、初期公表について追加説した。運転士の信号見落としを示す事実は確認されず、交差点付の危険認に伴う急制だったこと、方で予測減速が分でなかったと社内評価したことを併記した。

蓮の名なかった。会社は謝罪ではなく「説の補充」と呼んだ。それでも、最初の文章だけが記録として残るよりはよかった。

片桐は翌度、営業所れ、本社の全研修へ異した。格だと噂する者もいれば、経験を買われたと言う者もいた。本は理由を話さなかった。

任の所は、軽微事案をごとに集計する制度を導入した。報告は増えたが、最初のは形式だけの記入がく、現から「仕事が増えた」

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という満もた。

蓮の危険図も、そのまま採用されたわけではない。更担当が決まらず、古い報が残る問題が起きた。蓮はの同僚とさな検討班を作り、度だけ修正する運用へ変えた。

制度は、作ったを救うわけではない。面倒がられ、抜け落ち、には形だけになる。それでも誰かが直し続ければ、事故のに気づける能性ががる。

方、インターネットの記事は訂正されなかった。検索すれば今も、《運転士のか》という見しが先にる。

は削除を求めようと言ったが、蓮は度だけ記事の訂正依頼を送り、返事がないのを確認して終わりにした。

「悔しくないの?」

「悔しい。でも、全部のに正しくってもらうまで待っていたら、運転できない」

信じないが残ることと、自分がめないことは、同じではなかった。

事故から、文子のが展覧会をいた。

蓮のもとへ案内状が届いた。差は文子で、余の文字で《来ても、来なくても構いません》とかれていた。

緒にこうかと言ったが、蓮はで会へ向かった。民文化センターのさな展示に、子どもたちの作品が並んでいる。太い墨でかれた「」「朝」「」のに、文子の作品も枚だけあった。

ではなく、いた《途》という文字だった。

線は震え、墨の濃さも均ではない。だが、画目だけはく、を押し返すように伸びていた。

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