"義母に「車が狭いから、あなたは留守番ね」と置いていかれた私" 第2話
営業担当者が所者本の同を求めると、彼女は得げに答えた。
「名義は今、息子に変えます。由美子の実印も預かっていますから」
けれど、その実印は私の元にあった。子の箪笥から取り戻した翌、司法士事務所から本確認の話が入り、浩司が私の署名をまねた贈与類を持ち込んでいたことも判した。実印と印鑑証がなかったため申請は止まり、私は署名の練習きまで含めて資料の写しを受け取った。
倫だけなら、をる決にがかかったかもしれない。しかし2は父のを偽造類で奪い、私を追いしたあと、優とその子をまわせようとしていた。
私は川弁護士を通し、森田さんの会社と5800万円で売買契約を結んだ。正式な引き渡しは居者の退続きを終えたあととし、それまでの連絡や交渉も、すべて弁護士を窓にする。今するのは、私自がこのからることだけだった。
正午過ぎ、森田さんが契約の原本を差しした。売主欄には私の署名と実印があり、買主欄にもすでに印が押されている。
子たちは、族から追いすのは私だとっている。だが旅から戻った、自分たちのほうが退の通を受け取ることになる。
第3話 3、そして47件
午2、最の段ボールがトラックに積み込まれた。
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父の位牌とアルバム、剪定鋏、私の類や仕事具だけで、浩司の革張りのソファも、子の桐箪笥も元の所に残してある。
川弁護士名義の封筒をリビングのテーブルに置いた。には、の売買契約が成したこと、今の連絡は代理を通すこと、退については法続きに従って協議することが記されている。に任せて鍵を替えたり、2の荷物を捨てたりはしない。その代わり、もう度ここへ戻って世話をする余も残さなかった。
私は父が刻んだ黒柱のの線に触れ、静かにをげた。
「お父さん、今まで守ってくれてありがとう」
玄関の鍵はテーブルに置き、午2半、私は15暮らしたをた。子に留守番を命じられてから、まだ6しかたっていなかった。
しく借りた部は駅から10分のさな1LDKで、荷物を入れても広くじられた。その夜、私は分の噌汁を作った。誰かのべ残しではなく、湯気のつ椀を自分のために卓へ置くと、胸の奥に張りついていたたさがしずつほどけていった。
翌の曜、午11を過ぎた頃、カード会社のアプリに利用拒否の通が届いた。浩司に持たせていた族カードは、私が指定した刻に止している。津の旅館で34万6000円の決済が2度試され、どちらも拒否されていた。
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私は通だけ確認し、スマートフォンの源を切った。
夕方、3はへ戻り、テーブルの封筒を見つけるはずだ。何もらずに話を取れば、鳴り声を聞かされるだけだろう。私はしい部の片づけを済ませ、温かい茶をんでから、夜8に源を入れた。
画面が度暗くなり、次の瞬、通で埋め尽くされた。子からのメッセージ、らない番号からの着信、そして浩司の名が何も続いている。
浩司からの着信は、47件だった。
私はその数字をしばらく眺めたあと、音を消し、スマートフォンを伏せた。昨まで待たされるのはいつも私だったが、今度はあのたちが待つ番だった。
第4話 47件のに残った自
曜の朝、私は47件の留守番話を川弁護士の事務所で再した。自宅でで聞かなかったのは、脅迫に当たる発言をそので選別し、証拠として保してもらうためだった。
最初の録音は、曜の午1142分に入っていた。
『由美子、カードが使えない。止めたのか? 今すぐカード会社へ話しろ』
5件目には子の鳴り声がなっていた。私のせいで旅館のに恥をかいた、優にも迷惑をかけた、子がて替えた34万6000円を返せという。私を旅からしたことへの謝罪は、言もなかった。
夕方の録音からは、へ戻った3の声に変わった。
『おの荷物がないぞ。弁護士の封筒は何なんだ。を売ったなんて認めないからな』
『由美子さん、すぐ戻ってきなさい。
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