"会長、腕時計に盗聴器があります!" 第2話
そのの午、蓮は休みだけ、会付の臨補助員として働くことになった。正式な捜査をするのではなく、健のくで自然な械音をじただけ報告する。学と施設の同を得て、には必ず真理子が付き添う条件だった。
説を終えてちがろうとした、蓮のに昨と似たい音が触れた。計からした送信は証拠袋ので源を切られている。別の所から聞こえていた。
「静かにしてください」
蓮は会の央でを澄まし、やがて井の点検を指した。設備担当者が脚を運び、空調ダクトの脇を調べると、磁で固定された2台目の送信が見つかった。
会へ単独で入れる権限を持つのは、健、浩、真理子、警備の岸、施設管理の責任者だけだった。カードの貸与や複製もあり得るため、5のに犯がいるとは断定できない。それでも、部のが偶然入り込んだ能性は消えた。
「誰かが、会社のから会の話を聞いている」
真理子の声が震えた。
送信の発見は空調設備の具として伏せられたが、靴磨きのが会へ入りしているという噂はすぐ社内に広がった。蓮が児童養護施設で暮らしているという、本来は事担当しからない報まで廊で囁かれていた。
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仕事を終えて施設へ戻ると、差のない封筒が届いていた。には、蓮が5歳で母親とれ、里親委託を3度解除された経緯を記した資料の写しが入っている。
最のには、赤い文字でだけ印刷されていた。
〈4度目に捨てられたくなければ、会のそばから消えろ〉
第3話 300万円の濡れ
蓮は脅迫状を施設の野寺に見せ、封筒に触れた職員、到着刻、保管所を記録した。原本は野寺の庫へ預け、自分は写真を複数の保先へ送った。
警察への相談を勧められたが、脅迫状と送信を同じ物が用した証拠はまだない。蓮は翌朝、健へ報告して部の弁護士に渡すつもりだった。
ところが本社の入館ゲートへカードをかざすと、赤いランプが点灯した。警備の岸が現れ、蓮の権限は朝6に止され、健は急な検査入院で連絡できないと告げた。
「説は会議でする。靴箱とスマートフォンを預けろ」
「会の許を確認してください」
「その会と連絡が取れないと言っている」
蓮は靴箱を放すことを拒み、スマートフォンだけを受付の保管袋へ入れた。連れてかれた会議には、浩、岸、法務責任者、監査役など12が座っていた。真理子も末席にいたが、見張るように法務部員が隣へ座っている。
「佐藤君。君にはな報漏洩の疑いがある」
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浩が画面へ表示した1つ目の証拠は、夜2318分に蓮の入館証で資料管理へ入ったという記録だった。
「その刻は施設にいました。消灯確認の記録と防犯映像があります。入の映像と、入館証の複製履歴を保全してください」
「誰かが君のカードを複製したとでも?」
「入館記録だけでは、僕が入った証にはならないと言っています」
2つ目は、蓮名義の座へのコンサルティング会社から振り込まれた300万円だった。座番号は臨補助員の報酬振込先として事へ提したもので、入は付になっている。
「このはりません。振込依頼と、僕の座報を閲覧したを調べてください」
蓮が具体な確認方法を挙げるたび、岸の元が固くなった。監査役の1も、証拠を保全して部調査を入れるべきだとを挟んだが、浩は被害拡を防ぐため、先に蓮を社へす必があると言い切った。
画面は、蓮の保護記録へ切り替わった。5歳で母親と別し、3度の里親委託が解除され、学資もない。夜の脅迫状と同じ報だった。
「に困り、頼れる族もいない。だから300万円で密を売った。分なでしょう」
「僕の過は、今された証拠が本物かどうかとは関係ありません」
「世はそうわない。学にられれば推薦も危うい。
今ここで正を認め、度と都グループへ関わらないと約束するなら、被害届は保留にしてもいい」
「していないことは認めません。
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