みかん小説
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"鍵をかけられた妊婦" 第8話

美緒は病院へ話し、登録していた陣痛タクシーで向かった。姉は保育園の事準備で翌朝までけず、を呼ぶかは内でも決められなかった。

入院、陣痛がくなってから、美緒は助産師へ「夫に連絡してください」と頼んだ。ただし節子へらせないこと、病への入は美緒の同があるだけという条件を再確認した。

に来た。受付で規則を確認し、勝に病へ入ろうとはしなかった。美緒に呼ばれるまで廊で待ち、入するとを渡し、助産師に教わった通り腰を押した。

産はかかった。途、胎児の拍ががり、緊急帝王切能性も説された。は「母さんも自然分娩だったから丈夫」などとは言わず、医師の説を美緒と緒に聞いた。

け方、グラムの女の子がまれた。産声を聞いた瞬は泣いた。美緒も泣いたが、それで夫婦の問題が消えたとはわなかった。

のスマートフォンに節子から何度も着信があった。邦夫が、が仕事を休んだことから察したらしい。

まれたんでしょう。写真だけでも送って」

話を受けたは、「美緒の許を聞いてから」と答えた。節子は「自分の孫の写真に許がいるの」と声を荒らげた。

「いるよ。母さんの孫であるに、俺たちが守る子どもだから」

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話を切った。病へ戻り、その会話を隠さず美緒へ伝えた。

美緒は赤ん坊のだけが写った写真を枚選んだ。顔写真ではなく、の報告だけ。それを送るかどうかはに任せた。

節子からは「顔も見せてもらえないのね」と返事が来た。その連絡はなかった。

退院、美緒は自宅へ戻った。の育児休業を取り、寝ではなく居のソファベッドで寝た。夜の授乳におむつを替え、ミルクをは計量し、洗濯と事を担当した。

目、は寝で哺乳瓶を落とし、「こんなの毎無理だ」と漏らした。すぐに美緒の顔を見て謝った。

「無理って言っていいよ」

美緒は言った。「でも、無理だから誰かに全部やらせる、にはしないで」

は自治体の訪問助産師へ相談し、夜の分担を変えた。が翌朝は最初の帯、美緒はけ方を担当する。どちらかが限界なら、休の産ケア施設を使う。

節子のように倒れるまで頑張ることを、の証にはしなかった。

育児休業の最終は実った。節子は赤ん坊用の布団と量の肌着を用していた。「いつ里帰りしてくるの」と尋ねられ、は里帰りの予定はないと答えた。

「美緒に言わされてるの?」

「俺が決めた。会いたいなら、まず鍵を掛けたことを、配だったで済ませないで話してほしい」

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節子は「だったら会わなくていい」と言った。

は布団を持ち帰らなかった。帰りので泣いた。母に拒まれたしみと、それでも戻って説得しなかった自分への堵が、同にあった。

育児休業が終わる夜、は今活費を計算した。事代や産ケアを使えばの支は増える。は「実なら無料なのに」と言いかけ、言葉をみ込んだ。

「無料じゃなかったね」

美緒が言うと、は頷いた。での滞には宿泊費の請求こそなかったが、美緒の労働、予定、医療の判断まで差しすことを求められた。値札がないものほど、からくつくことがある。

は当面、貯の積みて額を減らして支援費へ回した。将来のために今を壊さないことも、計管理の部だった。は週末の作り置きを担当し、美緒は平の簡単な献を選んだ。できないは惣菜を買い、罪悪を分担しないと決めた。

、結菜が泣き止まず、美緒が「私が悪いのかな」とつぶやいた易に否定しなかった。「分からないから、助産師さんに聞こう」と答えた。正しい答えを装わず、へ助けを求める。そのさな習慣が、夫婦にとって最初の変化だった。

娘の結菜がになった頃、邦夫から美緒へが届いた。節子に頼まれたものではなく、自分の言葉だと最初にかれていた。

《私は、あのまで鍵の仕組みをりながら放置しました。

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