みかん小説
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"鍵をかけられた妊婦" 第9話

美緒さんが作業していることも、保険証を節子が持っていることもっていました。止めたつもりで、本では何も言いませんでした。申し訳ありません》

産量を割減らし、予約販売をに変えたという。邦夫は週のパートを雇い、労働面にした。利益は減ったが、納期族を呼び集めることはやめた。

《これをしたから会わせてほしいとは言いません。返事もりません》

美緒はを保管した。すぐには返さなかったが、へ「お義父さんの謝罪は受け取った」と伝えた。

節子は変わらず、親戚へ「嫁に孫を取られた」と話していた。方で、赤ん坊用の布団を返品し、作業から美緒の名入り予定表をしたことを邦夫から聞いた。

変化が謝罪より先に起きることもある。しかし変化したから、傷つけられた側が会う義務を負うわけではない。

美緒とは別居を半続けた。は週自宅へ来て育児をし、残りのは実から通勤した。活費と育児費用は共同座から払い、実へ渡すおは自分の遣いの範囲にした。

夫婦相談では、がなぜ母親の言葉を優先したのかを何度も話した。幼い頃、節子が疲れて寝込むと、が潰れるのは自分が伝わないせいだとった。母の嫌を直すことが、全を守る方法になっていた。

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「理由は分かった。でも、理由があることと責任がないことは違う」

相談員に言われ、は頷いた。

美緒も、自分が最初ので断れなかった理由を話した。嫌われたくなかっただけではない。『助けてもらう妊婦』として見られることが怖く、働ける自分を証したかった。会社でも庭でも、役にてば居所を失わないとっていた。

「私がしたせいで鍵を掛けられた、とはわない。でも、これからはさい嫌をさいうちに言いたい」

は同居を再する条件をいた。が実求へそので返事をしないこと。美緒の医療報を本の許なく共しないこと。節子が突然訪ねてもへ入れないこと。破られたは再び別居し、夫婦関係を見直すこと。

契約ほどの法効力はなくても、曖昧な「気をつける」より役にった。

、美緒は結菜を抱いて所の公園を歩いていた。向こうから節子が来た。以ならづいて赤ん坊を抱こうとしただろうが、メートルほどで止まった。

し、話せる?」

美緒はのいるベンチを選び、分だけならと答えた。

節子は座らなかった。「あの、鍵を掛けました。あなたがていけばが困るとったからです。配だったのも本当だけど、それを理由にしました」

声は震えていたが、涙は流さなかった。

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「ごめんなさい。許してくださいとは言いません」

美緒は結菜の子を直した。「謝罪は聞きました」

「抱かせてもらえる?」

「今は無理です」

節子の顔がこわばった。それでも「分かりました」と言い、れた。

美緒は背を見送った。断ったあとに相嫌になることと、自分の判断が違っていることは、同じではなかった。

帰宅、美緒は公園での会話をノートにいた。証拠を集めるためではなく、自分の覚をからき換えないためだった。節子が謝った事実も、抱かせてほしいとすぐ求めた事実も、断ったに顔をこわばらせながら引きがった事実も、どれかつだけにしなかった。

は「母さんも変わろうとしてる」と言った。美緒は「そうかもしれない。でも、その評価はをかけてする」と答えた。以ならたいと言っただろうが、そのは「分かった」と言い、次の面会を急かさなかった。

、節子は再びを送った。今度は枚だけだった。《鍵を掛けた、私はあなたよりを選びました。赤ちゃんのためという言葉を使ったけれど、伝わせたかったのです》とかれていた。

美緒はその文を読み、初めて返事をした。《を受け取りました。会う準備ができたら、こちらから連絡します》。許すとも、もう会わないともかなかった。

、美緒は勤務で職へ復帰した。結菜は保育園に通い、は夜勤のない部署へ異を希望した。

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