"5人目だけが若かった" 第8話
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完結第16話
75万円を借りに来た私に、銀行が告げた65億円の秘密
十四年間、洋服直しの仕事を続けてきた石田牧は、自分の店を開くため、不足する75万円を借りに銀行を訪れた。ところが支店長から告げられたのは、自分に約65億円の信託財産があるという信じがたい事実だった。亡き母は大手物流会社の創業家の娘だったという。なぜ母は貧しい暮らしを選び、巨額の財産を隠し続けたのか。戸惑う牧の前に、初対面の叔父が現れ、21億円で株式を買い取ると申し出る。突然手にした財産の裏には、家族が長年隠してきた秘密と思惑があった。真実|第二の人生|親子関係|金銭問題2.3万字5 740 -
完結第20話
宅配箱を盗む隣家の子…餌を入れた翌朝、母親が激怒
ペットショップを営む榊哲也の家で、宅配ボックスから荷物が次々と消える。近所の目撃情報が指したのは、隣家の小学五年生・航太。しかし母親の千晶は「子どもを疑うな」と哲也を非難し、町内に悪い噂まで広め始める。哲也は自分宛ての荷物に店で扱う乾燥コオロギの餌を入れ、防犯カメラで行方を確かめることに。すると映像には、少年の行動以上に不可解な親子のやり取りが残されていた。さらに消えた荷物を追ううち、地域の見守り活動に関わる不自然な書類まで浮かび上がる。小さな宅配トラブルの裏に、何が隠されているのか。怒り|真相|修羅場3.8万字5 918 -
完結第13話
貧乏なふりで結婚挨拶へ――彼女の父に正体を見抜かれた
三十四歳の神谷優馬は、恋人・水希の両親へ結婚の挨拶に行く日、わざと古いスーツと傷んだ靴を選んだ。実は大企業グループ会長の息子だが、その素性を二年間隠していたのだ。相手の家族が金や家柄で人を判断しないか、確かめるつもりだった。ところが、訪ねた水希の実家は、自分の家をはるかに上回る巨大企業グループの会長宅。しかも初対面のはずの父親は、優馬を見るなり意味深に笑った。人生逆転|真実|第二の人生|金銭問題3.3万字5 365 -
完結第20話
大正、子守奉公の少女
大正時代、貧しい農家に生まれた十一歳の少女は、「三度の飯」を条件に子守奉公へ出された。赤ん坊を背負う毎日から工場近くの家、東京の屋敷へ。三年分の奉公賃は家族に渡され、働く場所も自分では決められなかった。やがて海を越えて旅順へ渡った彼女は、子どもたちの世話をしながら、文字を覚え、針仕事を学び、少しずつ自分の世界を広げていく。誰かのために働くことしか知らなかった少女は、いつか自分の人生を選べるようになるのだろうか。時代|歴史|真相2.8万字5 368 -
完結第20話
朝八時までのヒーロー弁当
工場の門前で40年間、社員たちに弁当を作り続けてきた正夫としず子。ところが、新しい社員食堂の開設を機に、部長から突然取引を打ち切られてしまう。売れ残る弁当、痛む膝、減り続ける売上。店を閉める覚悟をした二人だったが、ある日、古くからの常連が昼食の注文にやって来る。それをきっかけに、店先には再び社員たちの姿が増え始めた。一方、工場では思いがけない問題が起ころうとしていた。感動|真実|裡の顔|金銭問題4.5万字5 603 -
完結第17話
忘れたコートが教えてくれたこと
結婚式まであと3週間。高橋ゆいは婚約者・博人の実家に忘れたコートを取りに戻り、衝撃的な会話を耳にする。食卓に広げられていたのは、祖母から相続した自分のマンションを、博人の実家が営む会社の追加担保にする計画書だった。しかも本人への説明は「婚姻後1週間」の予定。14人の従業員を守るためだと訴える婚約者の母と、すべてを知りながら黙っていた博人。人生逆転|裡切られた|夫婦|真相|修羅場2.0万字5 713 -
完結第20話
死んだ母を名乗る女
母を亡くして二年。三十歳の浅沼美咲は、空き家となった実家を片付けている最中、郵便配達員から思いがけない言葉を告げられる。「先月もお母様にお会いしましたよ」。亡くなったはずの母を名乗り、郵便物を受け取っている女がいるというのだ。家の中に残された生活の痕跡、天井裏から聞こえる不審な物音、そして母宛てに繰り返し届く現金書留。兄とともに調べ始めた美咲は、疎遠だった叔母の影と、母の遺産をめぐる不穏な思惑に気づく。死者の名を使ってまで隠そうとした秘密とは。真相|親子関係2.3万字5 1677 -
完結第20話
シャッターを切らなかった日
昭和46年、水俣。写真館で働く17歳の村瀬航一は、町の現実を新聞に伝えようと、仕立て屋の橋本夏枝にカメラを向ける。しかし、彼女から「撮らないで」と拒まれた後、以前撮った手の写真が本人の了承なく新聞に掲載されてしまう。その一枚は夏枝の仕事と暮らしに思わぬ影響を及ぼした。工場で働く父、被害を訴える住民、善意で支援する人々。それぞれの事情に触れるなかで、航一は問い始める。人の苦しみを伝えることと、その人の人生を勝手に語ることは、同じなのだろうか。激動の昭和を背景に、写真と人間の尊厳を描く物語。時代|歴史|昭和|真相2.7万字5 89 -
完結第12話
消えた路地の矢印
昭和39年、東京オリンピックを目前に控え、東京の街は急速に姿を変えていた。23歳の標識職人・黒田俊も、新しい道路の案内板を作る仕事に追われていた。ところが工事によって古い路地が封鎖され、診療所へ通う老人や商店の人々が行き場を失い始める。立ち退きを迫られる活版所の親子、変わり続ける迂回路、そして正しいはずの標識に迷わされる人々。時代|歴史|昭和|真相|修羅場2.8万字5 56 -
完結第20話
一年後の請求書
脱サラして念願の自家焙煎カフェを開いた橘鉄。しかし、店にはコーヒー一杯だけで毎日11時間も居座り、ゲームに没頭する大学生・日向明がいた。注意しても屁理屈を並べ、SNSでの炎上までちらつかせる始末。困り果てた鉄は、ある日「コーヒー一杯で終日ゲームし放題」という新サービスを始める。大喜びで年間契約にサインした明だったが、その契約には思いもよらない条件が隠されていた。一年間、何も言わずに見守り続けた店主が、ついに動き出す。怒り|真実|修羅場2.0万字5 1082