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"同じ部署の社員が月30万〜50万円もらう中、私の月給だけは18万円だった" 第14話

3000万円の請求予告

部監査の結果が取締役会へ提された翌朝、藤原弁護士から緊急の連絡が入った。都システム発ではなく、田個の代理から、私宛てに《損害賠償請求予告通》が届いたという。

請求予定額は3000万円。

18万円で割れば、約167か分。13働いても届かない額を、田は1枚で私へ背負わせようとしていた。通を読んだ瞬、喉の奥が乾き、会議机に置いたを伸ばしても指先がうまくかなかった。

私が青葉通信へ営業秘密を渡し、転職と引き換えに6億4000万円の契約を終させたため、田が社内で位と収入を失った――通には、そうかれていた。

「会社の調査で責任を問われるに、野さんを加害者に変えたいのでしょう」

藤原はで落ち着いていたが、私は無識に社員証の縁を指でなぞった。しい職へ移ってまだ2週。事実でなくても、営業秘密を持ちしたという疑いが広がれば、部としての信用に傷がつく。

青葉通信は私をかばうだけではなく、コンプライアンス部による独確認を始めた。調査が終わるまで、私は都システム発からの移作業の承認権限をれ、通常業務だけを担当することになった。

チームへ説したのは、私に関する確認がわれることと、結論がるまで権限を代理者へ移すことだけだった。

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12で社員証を首からす必はなかったが、承認画面から自分の名が消えたのを見ると、4瞬だけ戻った。疑われたは仕事を奪われる。以の会社で覚えた覚だった。

黒田は「疑っているからではありません」と言ったが、私は異議を唱えなかった。記録を調べずにを信じた結果が、都システム発の虚偽報告だった。私だけを例にしてほしいとはわない。

「確認が終わるまで、私から移担当者へ個別の連絡はしません。質問も、すべて共を通してください」

私が申しると、コンプライアンス責任者はその内容を議事録へ残した。逃げるためではない。あとから、誰が誰へ何を渡したのか曖昧にされないためだった。

確認対象は、会社から返却済みの貸与端末、青葉通信側の作業履歴、採用面談の記録、契約終を決めた役員会資料だった。私物の端末も藤原ち会いのもとで必な範囲を確認してもらったが、顧客報や都システム発の社内資料は1件も見つからなかった。

送信メールは宛先と添付ファイルの識別値まで照され、部記憶媒体の接続履歴も0件だった。186ページの都システム発の文管理システムに置かれたままで、私が退職いた記録もない。田が主張した《持ちし》に当たるきは、どのログにもしなかった。

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監査の系列も変わらない。青葉通信が虚偽報告の確認を始めたのは、私が採用を承諾する19。契約終は私の入社とは別の議案として、役員会で決議されている。

それでも田側は、《野が23の密談で契約打ち切りを提案した》という会議メモを証拠として提した。文面には、私が都システム発の顧客覧と内部単価を見せた、とまで記されていた。

見覚えのない内容だった。だが、田は席者欄へ私と黒田の名を入れ、《原本に相違なし》という署名まで付けている。

記載された午230分、私は都システム発の会議型更の試験をしていた。入退記録には私の社員証が残り、同じ、黒田は阪支社の役員会へ席していた。2が会ったという所へくこと自体ができない。

コンプライアンス担当者は反論せず、添付ファイルの元データをいた。表面には23付がかれているが、報は別の刻を示していた。

作成は、田が自宅待を命じられた翌の午1014分。

作成者欄には、《hishida.r》と残っていた。

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