"私の名前を消した夫" 第4話
先週、座で受け取ったものね」
「……」
「請求はプロジェクト広報費。承認者はあなた」
尚弥の顔から血の気が引いていった。
しおりは黒いベルベットの箱を持ちげた。
そして、ゴミ箱へ落とした。
「言い訳はらない」
鈍い音がした。
「結果だけ見るわ」
しおりは夫の目を見た。
「あなたは私のおを使ってを着飾らせ、私の招待状を持たせ、私の設計を彼女の成果として発表した」
「それでどうするんだ!」
尚弥が鳴った。
「はもう入っている。事業は始まった。今止めれば、君の5億だって戻らないぞ!」
しおりは頷いた。
「そうね」
尚弥の表が瞬止まった。
「じゃあ緒に失いましょう」
しおりはスタジオのドアをけた。
「8、私の弁護士が現へく」
「しおり!」
「施チームに伝えておいて」
彼女は振り返った。
「私の許なしで特許技術に触れないように」
ドアが閉まった。
尚弥は図面に囲まれた部へ1残された。
翌朝745分。
しおりは佐藤弁護士とともに、都備局の会議にいた。
机には同じ類が3部並んでいる。
特許使用終通。
しおりは1枚ずつ確認し、署名した。
の指には、製図ペンを握ってできたいタコがあった。
3、数えきれない線を引いてきただった。
「原本3部です」
しおりは言った。
「1部はグループ本社、1部は施管理会社、もう1部は都備局へ」
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「承しました」
午9。
医療センター予定では、型がいていた。
数社のマスコミが現周に並び、尚弥はいヘルメット姿で太陽キャピタルの鈴代表を案内していた。
「基礎事が終われば、首都圏最規模の独圧病棟が姿を現します」
尚弥は自信に満ちた笑顔を浮かべた。
優もそのすぐろにいる。
鈴代表は満そうだった。
「昨の式典も良かったですよ。相原ディレクターの説は投資に非常に分かりやすかった」
「ありがとうございます」
優が微笑んだ。
尚弥は計を見た。
915分。
昨夜しおりが言った8をすでに1以過ぎている。
何も起きない。
もいている。
尚弥の肩から、わずかに力が抜けた。
やはり脅しだった。
しおりが、自分の5億円を入れたプロジェクトを本気で止めるはずがない。
「代表!」
くから黒田がってきた。
顔が真っ青だった。
「何を慌てている」
尚弥は眉をひそめた。
「鈴代表のだぞ」
「都備局のが来ています」
尚弥の表が変わった。
直、現入のゲートがいた。
公用が2台入ってくる。
伊副局がり、そのろから職員数が続いた。
そして最のから、グレーのトレンチコートを着たしおりがりた。
佐藤弁護士が隣にいる。
尚弥の呼吸が止まった。
「本当に来たのか……」
しおりは彼を見なかった。
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伊副局が現へ向けて声をげた。
「藤堂グループの現総括責任者はどなたですか」
尚弥がへた。
「伊副局。何かございましたか?」
副局は差しされたを取らなかった。
「着条件のうち、最となる特許技術使用許が確認できません」
尚弥はしおりを見た。
「しおり。ここで何をしている。話ならで――」
「あなたに会いに来たんじゃないわ」
しおりの線はへ向いていた。
「都備局に用があるの」
佐藤弁護士が類をいた。
「私は神崎しおり氏の代理です。本プロジェクトに使用予定の圧制御構造、換気経及び関連設計について、藤堂グループは現点で法な使用許諾を取得しておりません」
記者たちが斉にカメラを向けた。
「特許権者である神崎氏は、正式に使用終通を提しました」
現がざわめいた。
鈴代表の顔から笑顔が消えた。
「藤堂代表」
い声だった。
「基幹技術は御社が自由に使用できる状態だと説されていましたね?」
「誤解です」
尚弥は額の汗を拭った。
「単なる夫婦のき違いです。許など、しおりが今すぐ署名すれば――」
彼はしおりへづいた。
「撤回しろ」
佐藤弁護士がに入った。
「お言葉にお気をつけください」
尚弥の目が赤くなった。
「事は始まっているんだ。投資のも入っている。何が欲しい? 名誉か? 株か? 言え!」
しおりは彼を見た。
「あなたの違約が、私と何の関係があるの?」
尚弥が言葉を失った。
その、優がへてきた。
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