"1800円の御膳が1万8000円になった日――覆面社長が見つけたホテルの嘘" 第13話
30分の記事
「ありません。私は、こんなものに承認していない」
野は記者に記事の公を30分だけ待ってもらい、そので本社の文管理担当へ連絡した。私はホテルの会議へ移り、壁の型画面に問題のPDFと正式な承認記録を並べる。
匿名で送られた文には、もっともらしい文番号、社内式、私の子印がそろっていた。しかし、正式な決裁システムに同じ番号の記録はなく、役員2の確認も、私が承認した際に残る認証履歴もしない。
「見た目だけを社内文に似せた能性がいです」
担当者がPDFの報をくと、表示の承認は2なのに、ファイル自体が作成されたのは昨の午742分だった。作成者欄には〈todo_m〉と残っている。藤堂雅彦が業務で使っていたIDと同じ文字列だった。
それだけで藤堂が作ったと断定はできない。ファイル報は変更できるし、IDをが使った能性もある。だが、会社側の通信記録を調べると、同じ刻に支配の端末から社内様式集へアクセスし、過の決裁をいた履歴が残っていた。
担当者は元のログをき換えられない状態で保し、端末の刻、防犯映像、藤堂の勤務記録を横に並べた。昨の午742分、レストランは閉で、支配へ入ったのは藤堂だけだった。映像には、彼が机で類をき、USBメモリーらしき物を差し込む姿まで残っている。
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断片だった証拠が、刻を軸につながっていく。私は焦って結論をにせず、野へ全てを県警へ渡すよう頼んだ。
さらに、私の子印は3の支配任命から切り取られたものだった。拡すると、印の端に任命の罫線がく残っている。
藤堂は、今の調査が始まるから、発覚したに本社へ責任を移す準備をしていたのである。
「記者には、偽造だと伝えれば済むでしょう」
榊原が言ったが、私は首を横に振った。
「会社が方に偽物だと言っても、隠蔽と受け取られます。こちらの証拠も、警察へ提して確認してもらいましょう」
野が記者へ、文の真正性にな疑いがあり、警察へ提する予定だと回答した。記事にはホテル側の見解も併記されることになったが、公そのものは止められない。
ほどなく本社から話が入り、役員たちが相次いで説を求めた。には、会社を守るため私だけ先に辞任を発表すべきだという声もあった。
私は会計の異常を見抜けなかった経営責任から逃げるつもりはない。しかし、偽造文へ屈して退けば、藤堂の筋きを事実として残すことになる。まず486件の被害を公表し、返を始め、証拠を全て示す。そので、自分の退を役員会へ委ねると答えた。
記者の記事が公されると、ホテルの代表話が鳴り始めた。
広報担当の画面には、10倍請求を疑う投稿と、会社ぐるみではないかという批判が次々に流れていく。
方の予約画面ではキャンセルが増え、無関係な系列にも問いわせが入った。たった1舗の正ではある。しかし、板に同じ社名を掲げている以、客にとっては18舗すべてが同じ会社だった。
広報から「調査の文だけしてを稼ぎますか」と聞かれたが、私は断った。曖昧な文章のろへ隠れた瞬、藤堂が客へしたことを会社も繰り返すことになる。分からないことは分からないと認め、確認できた数字だけをすべきだった。
私は翌朝10に記者会見をくよう指示した。
会議をる、1万8000円のき領収と1800円のPOS控えをい封筒へ入れた。この2枚を、、全国の記者のへす。
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