"夫が書いた私の退職届" 第4話
浩は最初に、自宅で妻が介護すると説した。
「妻は退職予定です。母の部も改修します」
私はすぐ訂正した。
「退職には同していません。自宅への退院も、本の希望を確認していません」
浩は私を睨んだが、照子が先にをいた。
「私は、このには帰りません」
夫はを取り違え、「マンションでは危ないから、うちへ来るんだ」と言った。
「あんたのにもかない。回復期病院でリハビリをして、そのは自分の部へ戻れるか確認する。難しければ、サービス付き宅も見る」
照子は封筒から契約をした。自宅マンションのを、へ売った契約ではない。《定期建物賃貸借契約》の案だった。
照子はから、同じマンションにむ友の娘へ、将来自分が期入院や施設入居となったに部を貸す相談をしていた。正式契約はまだで、管理組や産会社へ条件を確認している段階だった。
「空きにして管理費を払い続けるより、貸して賃を施設費へ回す。売るかどうかは、私が暮らせなくなってから私が決める」
浩は「に貸すくらいなら息子へ譲れ」と声をげた。
照子は息子を見た。
「万円を黙って移したに、部まで任せられない」
族会議は銭問題を裁くではなかった。相談員は、通帳の返還や今の財産管理について、域包括支援センターと専へ別に相談するよう勧めた。
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照子の体状況については、現点で常介護が必とは限らないと説された。リハビリ、内の段差と入浴を評価し、訪問リハビリや買い物支援を組みわせれば、暮らしへ戻れる能性がある。
「嫁が仕事を辞める必はありませんか」
照子が理学療法士へ聞いた。
「今の段階で、ご族の退職を提にする理由はありません」
その言葉で、浩の計画から根拠がつ消えた。
会議、照子は私へ礼を言わなかった。
「勘違いしないで。あんたが仕事を続けたいのは、あんたの都。私がへかないのも、私の都よ」
「分かっています」
私たちは方ではなかった。それぞれが自分の活を守ろうとして、同じ男の計画を断っただけだった。
照子の賃貸計画について、産会社はすぐ契約できるとは言わなかった。管理規約で期賃貸は禁止され、定期借にするも管理組への届が必だった。照子の友の娘にも、入居期や修繕負担を説する必がある。
「っているだから約束でいい」と照子は最初に言った。私は、浩へ面を求めた以、自分も同じ基準にした方がよいと伝えた。
「あんたに説教される筋いはない」
「ありません。ただ、で息子さんに契約が無効だと言われないためです」
照子は産会社の説を最まで聞き、今すぐ貸す契約ではなく、退院の活状況を見て改めて決めることにした。
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友の娘にも、部を約束したわけではないと自分で連絡した。
病院へ戻るので、照子は「私も、あの子と同じことをするところだった」と呟いた。相のためだとい、本が断りにくい話を先へめる。規模は違っても、方法は似ていた。
私は慰めなかった。照子は謝罪を求めているのではなく、自分の判断を確かめていたからだ。
回復期病院では、自宅訪問調査の程が決まった。理学療法士と退院支援担当者が照子のマンションへき、玄関、浴、寝の段差を確認する。浩は自分たちのも見てもらうよう求めたが、照子が退院先の候補にしていないため、調査対象にはならなかった。
夫はそこで初めて、母親が自宅同居を本当に拒んでいると理解した。私が吹き込んだな反発ではなく、照子自が選んだ退院計画だった。
浩は照子の通帳を返したが、移した万円はすぐ戻せなかった。太陽事業の損失、別の借入で返済をつなぎ、毎の遣いだけではりなくなっていた。
万円のうち、万円は宅ローン、万円はカード返済、万円は入院保証、残りは改修会社への申込だった。
照子は息子を警察へ突きすとは言わなかった。その代わり、弁護士相談を利用し、返還計画を面にした。
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