"251840円の正月料理を持ち去った義母" 第4話
18が待つ元
元の1035分、私たちはカップ麺の入った段ボール箱を抱え、実のをくぐった。
玄関にはも形も違う靴が幾にも並び、奥の座敷から18分の笑い声が聞こえてくる。と酒の匂いが混じったかい空気ので、客たちはすでに祝いの杯をにしていた。方、台所のはえ切り、流し台には料理を待つ空の皿が何枚もねられている。
父の正雄は座敷の座で伯父たちと酒をんでいた。私たちと目がうと、気まずそうに徳利へ線を落とす。昨、母と緒に7つの保箱を運んだ男の顔には、謝罪も驚きもなかった。黙っていれば今も由が穴を埋めると、父も信じているのだ。
母は華やかな臙脂のセーターを着て、親戚に向けるための笑顔を浮かべながら玄関へてきた。しかし私の持つ段ボール箱を見ると、その笑みが自然に止まった。
「遅いじゃない。由さん、まだお料理が届いていないけど、はどこ?」
「では来ていない。料理もない」
私が答えると、母は由をにらみつけた。
「あなた、昨のうちに買い直さなかったの?」
「母さんが全部持っていったからだ」
「隆志のにし分けただけでしょう。げさに言わないで。ほら、由さんは台所へって。お雑煮くらい、あるもので作れるでしょう」
母は由の首をつかもうとした。
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由の体が反射に縮む。そのに私は歩踏み込み、母のを遮った。
「触らないでくれ」
い声だったが、母は目を見いてきを止めた。私が母の命令を拒んだのは、これが初めてだった。
「由は料理をしない。座布団のカバーも替えないし、客の掃除もしない」
「直、正々どういうつもり? 親戚に聞かれたらどうするの」
「聞いてもらえばいい。そのために来た」
玄関でのやり取りに気づき、伯母の恵子が座敷から顔をした。
「直君、由さん、やっと来たのね。みんなお料理を待っているわよ。その箱が今のお?」
伯母の声に誘われ、ほかの親戚たちも廊へ集まってきた。母は瞬だけ怯えた表を見せたが、すぐに由へ責任を押し付けるような調へ変えた。
「困っているのよ。由さんが何の支度もしてこなかったみたいで。私は何度も、18集まると伝えたんだけど」
由の指が私の着の裾をつかんだ。振り返ると、青ざめながらも逃げずにっている。私はそののに自分のをねた。
「支度はしてあった。昨まではな」
私は段ボール箱を座敷の央へ運び、親戚たちが囲むい座卓のに置いた。箱を期待していた子どもたちが興そうに寄ってくる。叔父のが「ずいぶん簡素な箱だな」と笑った。
座卓には祝い箸と空の取り皿だけが数分並べられ、央には母が用したさな屠蘇器しかない。
母は毎、料理が運ばれたあとで自分がすべて取り仕切ったように座へ座っていた。今も同じ景になるはずだったのだろう。
由は襖のそばにったまま、荒れた指をエプロンのないので握っていた。台所へろうとはしなかった。それだけでも、私には9で初めて起きたきな変化に見えた。
母は周囲の線に耐えられなくなったのか、私を押しのけるようにへた。
「由さん、まさかい仕しで済ませたんじゃないでしょうね。けるわよ」
「どうぞ」
私が止めないことに母は瞬戸惑った。それでも、ここで引けば自分のが悪くなるとったのだろう。爪をててガムテープの端をつまみ、勢いよく引き剥がした。
乾いた音が座敷に響き、18の線が箱のへ集まった。
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