"失踪した妻を道の駅で見つけた――「来ないで」と怯えた理由" 第11話
「単位で考えてください」
結がさく息を吐いた。
病へ戻る。
しばらく誰も話さなかった。
結が言う。
「ごめんね」
私はすぐ顔をげた。
「何が」
「私、ずっとこうかもしれない」
「だから?」
「誠さんに迷惑かける」
「半いなくなられるより、100倍いい」
結が目を丸くした。
「比較がおかしい」
「本当だよ」
「子かもしれない」
「押す」
「の段差も」
「変える」
「仕事は」
「何とかする」
「杏奈のこと」
「2でやる」
結は黙った。
目に涙が溜まった。
「私、帰っていいの?」
「当たりだ」
私は言った。
「歩けるかどうかで、帰る所が変わるわけないだろ」
結は顔を覆った。
そのから。
治療とリハビリが始まった。
最初はベッドので体を起こすだけ。
次に座位。
子への移乗。
筋力を戻す訓練。
痛み。
疲労。
結は何度もが折れそうになった。
「もう無理」
夜、泣くこともあった。
私は励ましすぎないようにした。
「今はやめてもいい」
「でも」
「やればいい」
杏奈は違った。
容赦がない。
「ママ、昨3回できたよ」
「今は2回しかできてない」
「じゃああと1回」
「杏奈先、厳しい」
「はい、頑張って」
結は泣き笑いしながら、もう度体を起こした。
方。
宗郎と武志の事件は捜査がんだ。
録音だけではなかった。
旧周辺の過の記録。
結を最初に発見した男性の証言。
病院関係者。
移送に関わった物。
宗郎側から支払われた。
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結を部へ移した経緯。
1つずつ事実が積みがった。
吉兼産業でも調査委員会が設置された。
宗郎と武志は経営かられた。
会社は再建計画へ入った。
採算のう物流、品卸部は残す。
産関連の部は売却。
社員の雇用も能な限り維持された。
私は経営へ直接入らなかった。
利害関係がすぎる。
専チームへ任せた。
結が言った。
「会社、なくならないんだね」
「本業は悪くない」
「父の会社だったのに?」
「社員の会社でもある」
結はし考え。
「おじいちゃんが聞いたら、ぶかも」
祖父は現から会社を育てただったという。
宗郎のように柄ばかりを気にするではなかった。
「きっと、父より社員を事にしてた」
「なら、なおさら残した方がいい」
裁判は翌まで続いた。
結は証として話す必があった。
法廷の。
朝からが震えていた。
「怖い?」
「うん」
「かなくても」
「く」
結ははっきり言った。
「もう逃げない」
私は子を押した。
法廷で。
結は父と兄を見た。
宗郎は以よりずっと老けていた。
武志は目をわせなかった。
結は。
半のことを。
ゆっくり。
自分の言葉で話した。
崖。
脅迫。
置き。
杏奈の名をされた恐怖。
奥。
宝くじ箱。
最に裁判官から、
「何か伝えたいことはありますか」
と聞かれた。
結はし考えた。
父と兄を見た。
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「私は」
静かな声。
「あなたたちに謝ってほしいとはいません」
宗郎が顔をげた。
「許すつもりもありません」
結は続けた。
「ただ、もう私のに入ってこないでください」
それだけだった。
帰りの。
結はく黙っていた。
速へ入ってから。
さく言った。
「終わった」
「うん」
「やっと」
私は片を伸ばし。
結のを握った。
「帰ろう」
「うん」
今度の「帰る」は。
誰にも邪魔されない。
それから3が過ぎた。
。
杏奈は学2になっていた。
結は杖を使い、い距なら自分ので歩けるようになっていた。
完全に元通りではない。
なら子も使う。
気が悪いは、脚に痛みがる。
それでも。
最初に病院で平棒へつかまってった。
1歩んだ。
杖で廊を10メートル歩いた。
の玄関を、自分ので入った。
さな回復を。
3でんだ。
ある休み。
杏奈が突然言った。
「の駅きたい」
私と結は顔を見わせた。
「あのの駅?」
「うん」
「どうして」
「ママを見つけたところだから」
結は黙った。
私は無理だとった。
嫌な記憶しかない。
「杏奈」
止めようとすると。
結が言った。
「こうか」
「丈夫?」
「うん」
し笑う。
「怖い所のままにしておきたくない」
お盆。
3でへ乗った。
あのと同じ。
ただし。
今度は義父のへくためではない。
誰にも急かされない。
速をりる。
。
杏奈が言う。
「この辺だった?」
「もうし」
「覚えてる?」
「パパは覚えてる」
の駅が見えた。
建物はし改装されていた。
駐も舗装が直されている。
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