"「お前は下がれ」白衣を脱いで5年、俺が社長令嬢を救った" 第9話
械を調べた
「故障は確認されていない。その回答の根拠になった検査報告を、全部確認したいです」
俺の望を、野寺弁護士がメーカーへ伝えた。保守会社からの返送票と受領記録を添え、当の検査資料を保するよう求めた。
メーカーは社内監査を始め、検査部の保資料も調べることになった。俺は仕事を続けながら、届いた質問に答えた。
3週、部検証のための面談で、当の検査担当者から説を聞けることになった。
会議には、会社の承諾を得て持参された事故対応ファイルが置かれていた。メーカーの監査担当者と、回から参加している器の専が資料を確認する。沢社の隣には、療養を終え、しずつ仕事に戻っていた美咲さんもいた。
検査担当者が、最初の報告をいた。
「TP-1846を調べたのは私です。この条件では、力が途切れる状態を繰り返し確認しました」
机の向こうで、美咲さんのペンが止まった。
報告の付は、健太さんの術から12だった。内部の接点の具について、測定結果と確認した条件が記されている。添付された波形の説を、部の専が確かめた。
俺はページの端を押さえた。
「本体の異常が、見つかっていたんですね」
「はい。私はそう報告しました」
「では、なぜ病院へは故障を確認していないと回答したんですか」
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検査担当者は、ファイルのろをいた。検査の報告とは別に、医療関へ送る回答案が綴じられている。修正の文面では、故障を示す結果の記載がなくなっていた。
「対回答は品質部が決裁しました。私が提した検査結果自体は、変更していません」
その決裁欄に、尾正の名があった。
美咲さんが、兄の術をいたを机に置いた。病院の最終報告が族へ渡されたも、そのに記してある。故障を確認した検査は、それよりに終わっていた。
「病院が私たちへ説したには、こちらで結果がていたんですね」
監査担当者は付を確かめ、そのとおりですと答えた。
俺はメーカーの回答案へ目を戻した。病院へ嘘の回答が届いたために、酒井も械の異常をらなかった。その能性を考えかけたところで、別の連絡記録が示された。
〈酒井部に検査結果の概を説済み。対回答は修正文面でめる。〉
尾が担当部署へ送った連絡の保記録だった。監査担当者によると、同じ案件番号でやり取りが残っているという。
術の警告だけではなかった。術に故障が見つかったことも、酒井へ伝えた記録があった。
俺は背もたれから体を起こした。
「尾さんにも、この記録について説してもらってください。誰がっていたかを、また曖昧にしたくありません」
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監査担当者はうなずき、確認事項へき加えた。
その型の器は、事故に回収の対象になっていた。公表された報も保されていたが、健太さんに使われた1台が返却され、故障を確認されていた経過は、族への説から抜けていた。
現物は調査に処分されていた。だが、検査記録と社内の決裁は残っていた。俺が何度求めても示されなかった経過を、今は複数のが同じ机で読んでいる。
部の専は、当の点検票と検査結果を並べて確認した。病院で記録された力異常と、返却に再現された故障はする。なくとも、本体の故障を否定した回答とは両しないと説した。
沢社が、静かにをいた。
「息子が必ず助かったと、言ってほしいのではありません。何が起きたかを、起きたとおりに説してほしかったんです」
美咲さんは父親の方を見てから、資料へ線を戻した。
俺も、必ず救えたとは言えなかった。だからこそ、あった異常を消し、なかった遅れを俺に背負わせた説を、そのままにはできなかった。
面談の終わりに、野寺弁護士が同説会の程を示した。病院とメーカーの責任者が席し、部の専の検証結果を受けて回答する。
席予定者には、酒井と尾の名が並んでいた。
俺は、自分から説したいことがあると伝えた。
今度の席で問われるのは、俺が病院を辞めた理由ではなかった。
2が、この記録を族への説からした理由だった。
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