"「貧乏男」の通帳に5億円" 第10話
通帳のほかに、見せるもの
「はい。空が1戸あるの表も作っています。実際の入と、今の見込みを分けて説します」
話を切ると、蓮さんが私のへ資料を寄せた。付箋を貼った箇所を確認し、面談では分かるところを私から説してほしいと言った。
へくは、斗印刷で半の休を取った。隣の席の岸本さんに引き継ぐと、彼女は伝票を受け取り、終わったらまた話を聞かせてと笑った。私は自分の机を片づけてから、鞄を持った。
面談で、の担当者が最初にいたのは通帳ではなく、私たちの収支表だった。
「この賃収入には、さんへ送る分も含まれていますか」
「こちらは含んでいます。会社に残る額は、次のページです」
森さんと揃えた入記録を横に置いた。私は指でを追い、与や管理費を引いたあと、返済に回せる額を示した。ほかの管理物件から得られる収入も、契約と入を照らしわせてある。
担当者のペンが、空を定した欄で止まった。
「修理がなったは、どうしますか」
私は次のをした。常の修理に備えるおは返済原資からし、蓮さんへ返す替の期も見直していた。さらに収入が落ちたには、追加の事やしい事業を急がず、計画を組み直す。
「満が続くことだけを提にはしていません」
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私が言うと、蓮さんも自分の言葉で、支を止める判断は代表としてうと答えた。私は元の表を押さえたまま、し息を吐いた。
「細かい点まで確認できて助かります。あとはこちらの根拠資料をお願いします」
担当者はそう言って、付箋を2枚貼った。細かいことはでいいと姉に閉じられた資料が、今は話を先へめていた。10、会社の机でしてきた仕事が、ここでも役にっていた。
そののうちに融資が決まったわけではない。追加の資料をし、事の支払い期を調し、文さんとの条件も専に確認してもらった。
8戸のうち支援用の2戸は文さんが直接貸し、ほかの6戸を会社が20借りげる。既の入居者への説や契約の扱いも理し、会社が負担する修繕費を、文さんに払う賃料へ反映させた。
何度かやり取りをねた数週、1800万円の修繕をめる資の条件がまとまった。会社の借入について、蓮さん個が保証する範囲も、別の面で説を受けた。
「残がそのままでも、返済できなければ自分の財産から払う責任があるんですよね」
蓮さんは担当者に確かめ、へ持ち帰った類を私にも見せた。対象は今回の借入で、元本だけでなく利息なども確認したで、本が引き受けると決めた。
契約の、夫は返済予定表をもう度読み、署名した。
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帰り際にその写しを私へ渡し、これからも隠さずに相談すると言った。
事務所に戻ると、さんが事の程を壁に貼っていた。入居者への案内を順に渡し、活への響を抑えながら事をめる。文さんはしい根の見本を持ち、に見せてくると言った。
「真帆がいてくれてよかった」
帰りで蓮さんが言ったので、私はし考えてから答えた。
「私も、ちゃんと聞いてもらえてよかった」
夫はを止め、こちらを見た。それから私の鞄を勝に取らず、持とうかと聞いた。私は類の入った方だけを渡した。
次の休みの朝、佐々さんから話が入った。蓮さんが通話をスピーカーにすると、いつもよりい声が聞こえた。
「美優さん、会社の寮に空きがなかったの。なまいも提案したんだけど、自分で何とかすると言っていて」
私は朝の皿を置いた。
「今朝、部に置きがあったの。荷物を持って、別の仕事の面談へくと。話にもなくて」
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