"死刑執行直前、1匹の犬が見つけた「8年前の嘘」" 第7話
証言の値段
「がぬとは、っていなかったんです」
須藤はそう言ってから、自分の弁護士を見た。
浦は答えを急がせなかった。須藤の弁護士が度面談を区切り、本と2で話すを取った。
結は病をて、廊の窓際へった。病院の駐では、子を押す族がのドアをけていた。抱えた荷物をどこへ置くか、相談しながら笑っている。
直にも、何を言うか迷わずに話せる相と、そういうがあった。
「自分のことだけは、丁寧に守るんですね」
結が言うと、浦は隣にった。
「それでも、続きは必です。あとで脅されて話したことにされないためにも」
結はうなずいた。直を救うための言葉まで、別の嘘に変えられたくなかった。
面談が再されると、須藤は先ほどの説の部を訂正した。
相沢の作業着を用するよう命じられたのは、2が会議へ入るだった。相沢に責任をかぶせるつもりだということも、その点で分かっていた。
「それでも、持っていったんですね」
浦の問いに、須藤はさくうなずいた。
「逆らえば、仕事がなくなるといました。あのに嫌われたら、この会社にはいられない」
「直には、仕事どころか、帰るまでなくなったんです」
結は声を荒らげなかった。須藤は毛布を見つめたまま、返事をしなかった。
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浦は、受け取っていたについても確認した。須藤は3に退職したあとも、毎30万円の顧問料を受け取っていた。実際の仕事はほとんどなく、会社から連絡が来れば顔をす程度だったという。
「その入が分かる記録を、提できますか」
須藤は自分の弁護士とく話し、同した。通帳と取引の記録をそろえることになった。
面談の最に、須藤は浦へ尋ねた。
「全部話せば、私のことも、しは……」
言い終わるに、自分の弁護士が須藤を呼んだ。
「あなたへの処分については、私から説します。相沢さんの弁護に約束を求めないでください」
須藤はを閉じた。
浦は、直の弁護に使う供述へ、須藤が自分の為を認めた部分も入れた。助けになる箇所だけを切り取って、別の物語を作ることはしなかった。
翌の接見で、直はその説を聞いた。
「あのの活を守るために、俺が選ばれたんですね」
言ってから、直はしばらく黙った。机に置いた自分のを見て、指を1本ずつ伸ばした。
「須藤の証言だけで、また決めないでください。俺がやっていないことを、ほかの記録でも確認してほしい」
浦は持参した資料をいた。
「そのために、あなたにも聞きたいことがあります」
裏の映像から切りした写真を示すと、直は具鞄を置いた所を指した。
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「ここです。このあとへ入って、戻ってきて話をした。鞄を取りに戻ろうとしたら、消防のに止められました」
現写真にも、同じ所に置かれた鞄が写っていた。そこは、直が犯を終えてちったと説されていた線かられていた。
「それと、着の話です」
直は、もう1枚の写真を見た。
「俺はその、のシャツで仕事をしていました。血のついた作業着を見せられて、誰かがしたんだと言った。でも、俺の名がいてあるから、俺が着たんだろうって」
声が詰まった。直は度目を閉じ、いてから続きを話した。
「やっと、着ていないところを見てもらえるんですね」
浦は写真をかさず、直が言葉を取り戻すまで待った。
その、複製した記録は別の専による確認にも回された。単に付表示を信じるのではなく、提済み映像とのつながり、消防の活記録、直の通報、現写真と照らしていった。
それぞれ別に保管されていた記録が、同じ順番を示し始めた。
須藤が見たと主張した刻には、被害者たちはきていた。直が管理棟へ来たときには、すでに煙がていた。そして直が着ていたはずの着を、そのに運んでいたのは須藤だった。
弁護団がいた説ので、記者から会社側の反論について質問がた。
「須藤氏が銭目で話を変えた能性は、否定できないのではありませんか」
浦は、供述とそれ以の資料を分けて説した。
「須藤さんが自分の利益を考えてきたことは、私たちも把握しています。そのため、証言だけで判断してほしいとは求めていません。独した記録と、しくた映像を照しています」
別の記者が、原記録を会社へ返して確認させる考えがあるかと尋ねた。
「原本は保全しています。必な鑑定は、適切な続きでいます。どちらか方の説で済ませるつもりはありません」
結は会の方で聞いていた。直が以から訴えていたことが、初めて質問として扱われていた。犯が言い逃れをしている、という提で話を打ち切られずに済んでいた。
そのの夜、会社がしたしい文から、元従業員の個な問題だという説が消えていた。代わりに、確認の事項については回答を控えるとかれていた。
結は文を読み終え、ハルの散歩へた。
玄関でリードをつけると、ハルはへるに振り返った。結が靴を履くのを待っていた。いつか、この犬を待たせないで緒にてくるが、もう1増える。
を半分ほど歩いたところで、浦から話が入った。
「研修所の管理員の方から、連絡がありました」
結はの端に寄り、ハルを元へ呼んだ。
あの、須藤は帰ったと聞いていると説しただった。
「警察へ提したメールを、こちらにも提供すると。自分が聞いたことを正確に残してほしいそうです」
届いた画像には、会社の総務部からの指示が写っていた。
『須藤氏は退館済みです。弁護士等の来訪があれば、そのように案内してください』
送られたのは、浦と結が到着するだった。
結は次の1を読んだ。
『本への確認はです。会社として確認しています』
須藤は、そのときまだの扉の向こうにいた。
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