みかん小説
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"私を捨てた元婚約者が、十数年後に知った本当の私" 第1話

都内屈指のシティホテル最階に位置する宴会琳の」には、柔らかな接照とバカラ社製のクリスタルシャンデリアが眩いを投げかけていた。

を卒業して余り。歳というの節目を記して企画された学同窓会は、百名席者の談笑とグラスの触れう澄んだ音で満ちていた。テーブルのには器に盛られたオードブルや鮮やかなフィンガーフードが並び、壇のスクリーンには懐かしい体育祭や文化祭のセピアのスライドが投されている。

関真子は、いネイビーのシルクブラウスに仕ての良いパンツスーツという控えめな装いで、ワイングラスを片に旧友たちと歓談していた。

「やっぱり真子は昔とちっとも変わらないわね。代も徒会として毅然としてたけど、今は総病院の消化器内科でバリバリの専医でしょ? 昔から頼もしかったけど、本当に派になっちゃって」

隣でそう言って微笑むのは、代からの無の親友である藤理恵だ。理恵はこの学同窓会の幹事を務めており、半から名簿の理や会の選定に奔してくれていた。

派だなんて、毎臭く内鏡を握って患者さんの血液検査データと格闘してるだけよ。

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今朝も急患が入って、ここに来る直まで胃カメラを握ってたんだから」

真子は苦笑しながら、元の烏龍茶にをつけた。医師として働き盛りを迎えた歳の今、肩きや世体よりも、目のの命と誠実に向きうことだけが自らの矜持だった。代の徒会という肩きも、推薦入試の内申利にするための実利な計算半分、好奇半分で引き受けたものに過ぎない。で目つこと自体は決して本ではなかったが、度引き受けた責任は最まで投げさない。それが真子の流儀だった。

そのやかな空気が、入りじた異様なざわめきによって変した。

「おいおい、みんな集まってるじゃないか! 幹事、席は空いてるか? 主役が遅れて悪かったな!」

宴会な防音扉を勢いよく押しけ、声で笑いながら入ってきたのは、仕ての良さだけがにつく沢のあるイタリア製スーツを着た男だった。ネクタイピンには粒のダイヤがり、髪料のりを漂わせている。富本吉歳。

周囲の同級たちが斉に言葉を失い、を浴びせられたように静まり返った。

それも当然だった。吉はこの同窓会に招待すらされていないのだ。かつて犯した卑劣な所業により、彼は学の連絡網から完全に除名されていた。

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だが、当の本は周囲のたい線など全く目に入らない様子で、これ見よがしに顎を突きし、堂々と絨毯を踏みしめて歩いてくる。その腕には、ブランド物の派なドレスにを包み、ぶりの真珠のネックレスを揺らした若い女性がぴったりと寄り添っていた。

「紹介するぜ、俺の妻のエミナだ。都内じゃらねえ奴はいない、羽田ホールディングスの社令嬢さ。俺さ、向こうの社本釣りされちまって、いまやグループ傘の事業部兼、次期社候補ってわけよ」

は通りがかった同級の肩を無造作に叩きながら、勝ち誇ったように笑い声を響かせた。女性は計算された控えめな笑みを浮かべ、値踏みするような線で周囲の同級たちの装いをからへと眺めている。

理恵が血相を変え、グラスを置いてようとした。

「ちょっと吉、あなたどうやってここをったの!? 招待状なんて送ってないはずでしょ!」

「おいおい理恵、同級を締めすなんて臭いこと言うなよ。誰かのインスタで今が同窓会だって見かけたから、わざわざ忙しいスケジュールのを縫って顔をしてやったんじゃないか。の羽田グループの役員候補が来てやったんだ、むしろ謝してほしいくらいだね」

は理恵の抗議を先であしらうと、フロアを見渡し、やがてその線を真子のち位置にピタリと止めた。

ニヤリと卑た笑みが、男の元を歪める。

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