"一着の学生服を分けた双子" 第7話
い沈黙の、
信夫はさく言った。
「けるなら、ってみたいです」
扉のから声がした。
「聞こえてる」
昭夫だった。
「兄ちゃん、業きたいんだろ」
「違う」
「今言ったじゃん」
「けるならってだけだ」
浦は昭夫にも聞いた。
「おは何がしたい」
昭夫は突然聞かれ、
目を丸くした。
しばらく考えた、
「械」
と答えた。
「駅の修理で、バイクのエンジンばらしてるの見るのが好きです」
浦は笑った。
「双子でも、やりたいことは違うんだな」
昭夫がむっとした。
「当たりです」
その当たりを、
族も教師も、
初めてまともに考え始めていた。
佐野が借を計算し直している最、
澄がつだけ隠していたことを打ちけた。
正がらない借があった。
昨の。
澄は病院から、
薬を途でやめるなと言われていた。
しかしには現がなく、
正は自分の事を減らし、
穴のいた靴を履き続けていた。
「主に言ったら、自分の何かを削るとったんです」
澄はで阿久津のへき、
万円を借りた。
そのも帳面に加えられていた。
「じゃあ俺たちが働いてるのも、母ちゃんの薬のため?」
昭夫が聞くと、
澄はく首を振った。
「違う」
「でも」
「あなたたちが返すおじゃない」
正が苛った。
「じゃあ誰が返す。俺じゃりないからこうなったんだ」
「私も働く」
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「今以やったらまた倒れる」
「それでも、子供をすよりいい」
澄は初めて夫にい声をした。
「私はこの子たちを半分ずつ育てたつもりはない」
信夫と昭夫が母を見る。
「とも分ずつ育てたの。片方だけのためにを諦めればいいなんてってない」
正は何も言えなかった。
族ので、
初めて母親が確に線を引いた瞬だった。
佐野の計算には週かかった。
阿久津側の帳面。
に残る料袋。
借入の記録。
返済。
説のつかない《調》。
双方を照らしわせた。
結論。
正が万円以残っているとい込んでいた借は、
なくとも確認できる範囲では、
万千円だった。
正は数字を見たままかなかった。
「そんなはずない」
「料からかなり返してる」
佐野が説する。
「ただし、細かい項目には双方の記憶が違うところがある。だからこれを最終額にするには阿久津さんとも話が必だ」
正は額を押さえた。
「俺……何も」
万円以。
まだまだ終わらない。
そうってきた。
だから信夫をすしかないとった。
「俺、何のために」
浦は何も言えなかった。
借がゼロになったわけではない。
活が急に楽になるわけでもない。
それでも、
歳の息子のを差しさなければならないほどの数字ではなかった。
そのの夜。
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正は初めて信夫のでをげた。
「悪かった」
信夫が慌てる。
「父ちゃん」
「俺、確かめもしないで」
声が詰まる。
「おをせばいいとった」
信夫は返事をしなかった。
ただ、
父親のに座り続けた。
借の残額について佐野が阿久津へ正式に話をすると、
主は激しく反発した。
「俺が騙したみたいな言い方するな!」
「誰もそんなこと言ってない」
「言ってるのと同じだ!」
阿久津は机を叩いた。
「困っただけげて、今になったら帳面がどうのこうの。俺が貸さなかったらどうなってたとう!」
佐野は静かだった。
「助けたことと、計算が正しいかは別だ」
その言葉に、
阿久津はさらに顔を赤くした。
数。
正の仕事が減った。
これまで週働いていたのが、
。
次の週は。
「材がないだけだ」
阿久津はそう説した。
だがの職は以と変わらず働いている。
浦がそれをったのは、
信夫が再び学を休みかけただった。
「父ちゃんの仕事が減ったから、俺がきます」
「くな」
「でも」
「せっかくで学へ来られるようになっただろ」
信夫の目が険しくなった。
「先」
「何だ」
「先は卒業したら次の徒を見るでしょう」
浦は黙った。
「うちは卒業してもここに残るんです」
その言葉は、
浦の胸にく刺さった。
助ける側は、
いつでもれる。
残される側は、
そので暮らし続ける。
正しいことだけ言って、
の責任を負えないのなら。
自分は何をしているのか。
浦は初めて、
本気で迷った。
浦はへ、
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