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"三日待て――命を懸けて起爆盤を粉砕した現場主任、120人を救い500億の黄金を暴く" 第14話

錠のたさ

翌朝の黒事業所は、初の澄み切った青空が広がっていたが、吹き抜けるは骨の髄まで凍てつくようにたかった。

午。事業所の正を、黒のパトカー台と捜査両台が静かに通過した。を被った砕の敷をゆっくりとみ、事務所のプレハブ棟のに列するようにする。

内からりってきたのは、岩県警警察署刑事課の捜査員名だった。のウインドブレーカーのに警察帳を忍ばせ、元には除けのスパッツを着けている。先につのは、鋭いを湛えたベテラン警部補の相馬だった。

事務所の玄関ホールでは、すでに私物を段ボール箱に詰め終えた雅史が、放したようにち尽くしていた。本社の懲戒査問委員会による『現監督職の即解任、ならびに自宅謹慎処分』の通が、机のに無残に放置されている。

相馬警部補は迷いのない取りでのまで歩み寄ると、懐から枚の令状を広げ、の目のに突きつけた。

「酒井誠さんに対する逮捕監禁罪、傷害罪、ならびに鉱保法違反の容疑で逮捕状がています。雅史、午分、通常逮捕する」

が怯えたように肩をねげた。 「た、逮捕……!? 監禁なんてとんでもない! 会社の設備を破壊した暴徒をに保護しただけだ!」

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「弁解は署で聞きましょう」 相馬はく通る声で言い放ち、元のバインダーから現写真を提示した。 「藤本班から提された防犯カメラ映像を確認しました。あなたが酒井さんを力任せに押し込み、側から京錠を施錠し、鍵を自分のポケットに収める姿が鮮に映っています。さらに県病院から全治週の傷害診断も受理されている。暴れるな」

が錯乱したように踵を返して逃げそうとした瞬、背に控えていた若捜査員名がの速さでの両腕を極め、背にねじりげた。

カチャリと、徹な属音が鳴り響いた。

の両首に、たいの錠が確実に打ち込まれる。

「あ……あああ……!」

錠のみとたさを肌でじた瞬、の喉から獣のようなけない鳴が漏れた。膝の力が抜け、捜査員の腕にぶらがるようにしてへ崩れ落ちる。

「ちなさい」 相馬の容赦のない声に引きずられるようにして、は事務所のへと連されていった。

事務所の広には、いつのにか作業姿の鉱夫たちが集まっていた。 太田、藤本をはじめ、あのに坑から還した百名の作業員たちである。彼らは誰として声をげず、罵声を浴びせることもなく、ただ氷のようにえ切った、侮蔑と拒絶の差しでを取り囲んでいた。

はふと顔をげた。垣の最列に、腕を吊った酒井誠がっていた。 は瞬、助けを求めるようにを歪めた。だが、酒井の澄み切った、切の憎しみすら交えない静かな瞳と線が交錯した瞬、は自らの犯した罪の底れぬさに打ちのめされ、力なく顎を胸元へ落とした。

パトカーの部座席へ押し込まれるのを、初のたいが吹き抜けていく。 赤灯を点滅させた両が、砕の坂をり、ざかっていくのを、百名の男たちが無言で見送った。

酒井は空を見げた。鉛のの切れから、鋭い陽が射し込んでいた。

の傲が裁かれた、は次なる、像を絶する真実を彼らのに提示しようとしていた。

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