"昭和天皇がマッカーサーに告げた「責任」" 第6話
昭。 京のは厳しく、焼け野原に吹き付ける枯らしが、バラックで暮らす戦災孤児や引揚者たちの肌を容赦なく刺していた。
GHQの法務部は、皇の「神格」を法に解体するための最終通告を宮内省へと突きつけた。 国神を廃止し、政教分を徹底させる『神指令』。 そして、マッカーサーが極秘裏に起を命じた、皇自らが神であることを否定する声――いわゆる『宣言』の受諾である。
「ヒロヒトが自ら『私は神ではない、ただのだ』と宣言しなければ、ワシントンの派を抑え込むことはできない」 マッカーサーは、連絡官を務める洲次郎を通じて宮内省へい圧力をかけた。
しかし、この『宣言』の文面作成を巡り、GHQ民政局(GS)の急派が巧妙な罠を仕掛けていた。 GSが提示してきた英文案の第3条には、見すると民主化を讃える美辞麗句のに、恐るべき文が挿入されていたのだ。
『皇は、過において自らが現神として国民を欺き、侵略戦争へと駆りてた誤謬を認め、ここに主権を放棄する』
もしこの文言をそのまま受諾して発表すれば、それは即座に「自らが国民を欺いて戦争を起こした」という法な罪の自となり、京裁判での即起訴・刑判決への直切符となる。
宮内省の官僚たちが青ざめ、紛糾する、昭皇は自ら赤鉛をに取り、案の冒にある「驚くべき修正」
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を命じた。
「箇条の御誓文を、全文冒に掲げなさい」
側たちは息を呑んだ。 治元、治皇が神宮に誓った、代本の基本方針。 『広く会議を興し、万公論に決すべし』 『をつにして、盛んに経綸をうべし』
「本の民主主義は、敗戦によってアメリカから与えられたものではない。治の祖父の代から、が国が目指してきた本来の姿なのだ。これを示せば、が国民は自信を失わずに済む」
皇の毅然たる決断により、GSの罠は際で打ち破られた。 昭()、の詔として発布された『宣言』は、メディアには「神からへの格」とセンセーショナルに報じられたが、その本質は、本の伝統な民主主義の精神を占領軍の毒から守り抜くための、度な政治逆襲だったのだ。
だが、危を脱した堵も束の、旬、宮内省からGHQの最司令官執務へ、マッカーサーの度肝を抜く「第の申し入れ」が届く。
「……皇が、本全国を巡幸したいだと!?」 マッカーサーは報告を机に叩きつけ、ちがった。
「狂気の汰だ! 体何を考えているんだ!」
マッカーサーは執務のを激しい取りで往復した。 バワーズ佐が持参した宮内省からの請――それは、昭皇が自ら、破壊された本全国の被災、、炭鉱、引揚者寮を巡り、直接国民を励ましたいという『全国巡幸』の計画だった。
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「バワーズ、貴様もっているはずだ! 今の本列島がどれほど危険な状態にあるかを!」 マッカーサーの剣幕に、バワーズは背筋を正した。
終戦からわずか半。 には復員兵と失業者が溢れ、配は完全に滞り、国民の飢餓と満は沸点に達していた。 共産党の勢力は急速に拡し、連のように「皇制打倒」「民広事件」を叫ぶ数万規模の赤旗デモが皇居を取り囲んでいた。 治の悪化は極限に達し、いつ武装暴が起きてもおかしくない状況だったのだ。
「世界史の常識を見ろ!」 マッカーサーは激しい振りで叫んだ。 「敗戦によって族を失い、を焼かれた民衆のに、敗戦国の元首がで姿を現してみろ! 投されるか、引きずりろされて惨殺されるのがオチだ! ロシア革命を見ろ! ロマノフ王がどうなったか忘れたのか!?」
「元帥の仰る通りです」 バワーズも同せざるを得なかった。 「しかも、皇側は『げさな軍や警察の警護は。バイ数台と、無装甲のオープンカーで民衆の輪のに直接入りたい』と申しております。これは……事実の自殺為です」
マッカーサーはパイプをく噛み締めた。 もし皇が巡幸の先々で民衆に襲撃され、傷するような事態になれば、本列島は瞬で制御能の内乱状態へと突入する。
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