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"両親を亡くした私が旅行から帰ると、実家が消えていた" 第3話

「だけど、あなたは私の夫なのよ? この域では娘婿が遺族席に並ぶのが当たりだし、親族席の末席に座っていたら周囲に変な目で見られるわ」 私が必に促すと、横から義母の敏子がを挟んできた。

「ちょっと美穂さん、何言ってるの? 夫だからって、あなたのお母さんの息子じゃないでしょ。雅也は私の息子よ。なんだから、遺族面してにる必なんてないじゃないの」 義父の正蔵も頷いて追随した。 「そうだぞ。雅也の親は俺たちだけだ。遺族席なんて、血を分けたおと雄君だけで座ればいいんだよ」

義父母のあからさまな言い分に、親族席のあちこちからややかな線が注がれた。 縁の親戚たちが「あそこのご主、遺族席にも座らないなんて、もう破綻しているのかしら」とひそひそと囁きう声がに届く。恥ずかしさとけなさで目眩がしそうだったが、母の最の旅ちを汚したくないで、私はそれ以の追求をみ込んだ。

葬と初法を終え、親族が引きげたあとの実の居。 疲弊しきった私がお茶をすと、義父の正蔵は茶をすすりながら、信じがたい言葉を吐き捨てた。 「いやあ、本当に変だったよ。親父さんがんだとったら、今度は母親だろ? て続けに典を取られて、うちの計も打撃だよ。

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まあ、これでようやくお荷物が片付いて、すっきりしたけどな」

空気が凍りついた。 「お父さん……今、なんとおっしゃいましたか?」 私が震える声で問い返すと、義母の敏子が甲い声で割って入った。 「本当のことじゃないの。雅也だって、の親の介護に付きわされて散々だったのよ。妻の言いなりになって同居なんかするから、こんな面倒に巻き込まれるのよ」

雅也も同するように「まったくですよ、疲れた」と同調して笑っている。 このたちには、のに対する悼みも、残された者への配慮も、ひとかけらもしないのだ。 結婚当初、義母が私の容姿を嘲笑して「美は3で飽きるから、美穂さんなら飽きられずに済むわね」と言い放ち、義父と雅也がそれを肴に笑いした景がフラッシュバックした。あの無神経で残酷な根性が、何経っても1ミリも変わっていなかったのだ。

その、居の隅の箪笥を勝に物していた義母が、母が用していた牛革のハンドバッグをに提げて戻ってきた。 「ねえ美穂さん、これ、私がもらっていくわね。もうお母様は使えないんだし、雅也も『好きに持って帰ればいい』って言ってくれたから」

「やめてください!」 私は反射に義母のからバッグを奪い返した。 「まだ母がくなって数しか経っていません! 形見分けは、私と兄で話しって決めます。

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勝に持ちさないでください!」

義母の顔が侮辱されたりで真っ赤に染まった。 「なんですって!? たかがバッグひとつで、姑に対してそんなを利くの!? あんた、私を扱いする気!?」 「じゃないですか!」私は抑えきれずに叫んでいた。「さっきの式で、あなた方は仰いましたよね! 雅也ですらなんだから遺族席には座らないって! 雅也がなら、あなた方はそれ以の赤のです! 母の遺品に触らないで!」

「おい美穂! 母さんに何ての利き方しやがる!」 雅也が鳴り声をげてちがり、義父も顔を真っ赤にして私を睨みつけた。 別にいた兄の雄や子供たちが騒ぎを聞きつけて駆け込んできたが、義父母は「こんな失礼な、度と来るか!」と吐き捨てて玄関をびしていった。 雅也もまた、「おのそのヒステリーには付きいきれん」と吐き捨て、実の両親を追うようにでっていった。

その騒の夜から、雅也は実に戻ってこなくなった。 連絡を入れようともわなかった。の無神経な言、母の闘病に対する酷さ、そして葬儀当の暴挙。もはや夫婦としての信頼関係は完全に々に砕け散っていた。

1週、私は兄の雄と実の居で向かいい、今の相続についての話しいをっていた。 父と母が遺した財産は、この付きの戸建て宅と、預貯が約1,500万円、そしてわずかな価証券だった。

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