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"両親を亡くした私が旅行から帰ると、実家が消えていた" 第7話

彩は激し、拳をテーブルに叩きつけた。 「信じられない……! のなんてこれっぽっちもないじゃない! お母さんがおばあちゃんの介護でどれだけを削っていたか、番くで見ていたくせに! 許せない、絶対に許さない!」

彩の励ましを受け、私は翌朝番で、兄の雄が配してくれたベテランの弁護士、倉田先の法律事務所のドアを叩いた。 応接で更の写真と、母の名義が記載された登記簿謄本、そして兄とので交わした遺産分割協議のドラフトを広げると、髪の穏やかな倉田弁護士のが鋭くった。

「これは極めて悪質です。美穂さん、奥様がご自を責める理由は切ありませんよ」 倉田弁護士は類を指先でトントンと叩きながら、徹な法事実をつひとつ理してくれた。

「まず、被相続(お母様)の遺産分割が未の段階で、特定の相続の同も得ず、さらに赤のである夫側がを入れて建物を解体した為。これは刑法第260条の『建造物損壊罪』に完全に抵触します。法定刑は以の懲役。器物損壊罪と違って親告罪ではありませんから、警察が被害届を受理すれば、夫と義父は被疑者として逮捕・件される能性が極めてい」

「逮捕……ですか」 私が息を呑むと、倉田弁護士は頷いた。

「さらに民事の法為責任(民法第709条)に基づき、失われた建物の価相当額、更化に伴う廃材撤費用の清算、そして奥様とお兄様に対する精神苦痛への慰謝料として、最でも千百万円規模の損害賠償請求が能です。

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解体業者についても、正規の所権確認や委任状の確認を怠って無断解体を請け負ったのであれば、共同法為者として責任を追及できます」

法という厳格な盾が、無力に苛まれていた私の背を力く押しげてくれた。 「先、けをかけるつもりはありません。徹底にやってください」 「承いたしました。直ちに夫側に対し、建造物損壊に対する損害賠償請求および警告を記載した内容証郵便を発送します」

事務所をたの夕暮れ、え切った空気を吸い込みながら、私は母の遺に向かってので誓った。 踏みにじられた尊厳は、必ずこので取り戻す。

内容証郵便が義実に届いたのは、それからのことだった。 私のスマートフォンが狂ったように鳴り響いた。画面には「雅也」の文字。私は呼吸をして、録音アプリを起させてから通話ボタンを押した。

「おい美穂! てめえ、この切れは何なんだよ! 弁護士なんぞてやがって、ふざけるのもいい加減にしろ!」 受話器が割れんばかりの声が響いた。背からは義母の「とんでもない嫁だわ!」という切り声も漏れ聞こえてくる。

「何って、内容証よ。切な実を法に破壊されたのだから、損害賠償を請求するのは当然の権利です」 私の声は、自分でも驚くほどえ切っていた。

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「はあ!? 賠償千百万だあ!? 払えるわけねえだろ、馬鹿言え! 俺たちはおのボロをわざわざかけて更にしてやったんだぞ! むしろ解体費用を請求したいくらいだ! 誰もまねえゴミ敷を片付けてやった親切に謝しろ!」

どこまでも歪みきった論理だった。 「謝? のを勝に潰しておいて、何を言っているの。遺産目当てで同居をするためにやったことでしょう。でも言ったはずよ、私に差しす遺産なんて円もないって」

話の向こうで雅也が息を詰まらせた。 「ぐ……そ、そんな話、聞いてねえよ! おが全部相続したって親父にも言っちまったんだぞ! どうすんだよ、親父はもうしい世帯宅の設計図までりいに頼んじまってたんだぞ!」

自業自得という言葉すらぬるい。 「そんなの私のったことではありません。期限内に損害賠償の支払いに応じない、倉田弁護士を通じて警察署に建造物損壊罪の被害届を正式に提します。お義父さんも共犯として捜査対象になりますから、そのおつもりで」

「ま、待てよ美穂! 警察はまずい! 親父は元建設関係の役員だったんだ、科なんかついたら世体が……! 悪気があったわけじゃないんだ、頼むから話しいで穏便に済ませてくれ!」

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