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"両親を亡くした私が旅行から帰ると、実家が消えていた" 第9話

警察のきは迅速だった。フリマアプリの運営会社へ捜査照会がかけられ、敏子のアカウントは即座に凍結。義実には宅捜索令状を持った捜査員が踏み込むはずがえられた。

警察の介入をった雅也から、その夜、鳴のような話がかかってきた。 「美穂! 頼むから被害届を取りげてくれ! 母さんが警察に呼ばれて事聴取されてるんだ! 窃盗犯なんて科がついたら、俺の会社でのも終わりなんだよ!」

「でしょう?」 私は淡に言い放った。 「母の葬儀で、あなたもお義母さんも言いましたよね。『雅也は、嫁の親なんて赤の』って。赤ののに押し入って財具を盗み、転売したのだから、逮捕されるのは当然の法続きです」

「族だろ! しはってものがないのかよ!」 「を捨てて私の実を々に壊したのは、あなたたちです」

話を切り捨てようとしたその、受話器の向こうで激しい物音と、義母の鳴が聞こえた。 『お父さん! ちょっと、お父さんしっかりして!』 『親父!? おい、どうしたんだよ親父!』

通話はそこで途切れた。 翌、弁護士を通じて入ったらせによると、義父の正蔵が自宅のリビングで吐血して倒れ、救急搬送されたという。

数ヶから正蔵の顔が気に濁り、急激に痩せ細っていたのを私は回の対面に気づいていた。

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かつて私が「お義父さん、度病院で診てもらった方がいいのでは」と忠告した際、正蔵は「俺を病扱いして厄介払いする気か! 俺はおのにした両親と違って頑丈なんだよ!」と罵声を浴びせて受診を拒否していたのだ。

搬送先の学病院でされた診断は、性の膵臓がん。すでに臓器へ転移しており、ステージ4の末期だった。 雅也が血相を変えて彩の携帯に話をかけてきた。 「彩、頼むからお母さんに代わってくれ! 親父が末期がんなんだ! もかかるし、病のがりない! 美穂は介護の経験があるだろ、今すぐ実に戻って親父の病をしろって伝えてくれ!」

スピーカーフォンから漏れ聞こえるその勝極まりない求に、私は受話器を奪い取って言い放った。 「どのがそんなことを言うの? 私の母が余命宣告を受けた、あなたは何て言いました? 『疲れて帰ってきてるのに病の湿っぽい話をするな、飯がくなる』って鳴り散らしたわよね。自分の親のだけに頼るなんて、虫が良すぎるとわない?」

「美穂……お、そんなに酷な女だったのかよ……!」 「酷なのはあなたたちです。因果応報という言葉を、そので噛み締めなさい」

正蔵の容態は急激に悪化し、入院からわずか週でこの世をった。 私が正蔵の病を見うことは度もなく、葬儀にも参列しなかった。

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のを悼むは切にしたいとっていたが、母の尊厳を踏みにじり、を嘲笑った男に対して流す涙は、私のには滴も残っていなかった。

正蔵の法が終わった直、義実に公正証遺言がすることが判した。 、では「俺はきする」と豪語していた正蔵だったが、狡猾な男らしく、裏では公証役でしっかりと遺言を作成していたのだ。

倉田弁護士のち会いのもとで示された遺言の内容は、以の通りだった。

、被相続の所する自宅および建物は、孫である【男・修夜】に単独で遺贈する。 、預貯および価証券は、妻・敏子と男・雅也で分のずつ分割して相続させる。

「修夜に……実を?」 私は驚きを隠せなかった。 正蔵は昔から男の修夜を異様なほど溺しており、「俺のを継ぐのは修夜だ、将来は修夜と緒にこのにむ」と執着していた。自分がんだも、修夜をこのに縛り付けたいという執が作成された遺言に濃く残っていたのだ。

「修夜、あんなを相続しても固定資産税の負担がかかるだけよ。相続放棄の続きをしましょう」 私が配して声をかけると、社会目となり、都内のIT企業で働く修夜は、鏡の奥の瞳を静かにらせて微笑んだ。

「ううん、お母さん。

俺、この遺贈を正式に受諾するよ」

「えっ……? どうして? あんな曰く付きのを引き取ってどうするの?」

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