みかん小説
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"ただの経理パート" 第1話

誰にでもできる仕事

佐伯真由美は、夫の達也がいた曜朝の全体会議で突然退職を告げられた。机には退職届と秘密保持誓約が置かれ、歳の経営顧問・野寺耶が経理責任者として紹介された。真由美は結論を急がず、ではなく記録の順番を守ることにした。

達也は、真由美を週の経理パートにすぎないと言い、若返りのため庭へ戻ってもらうと説した。社員たちは線を伏せたが、創業期から働くの野だけは納得していない顔をしていた。族という言葉で曖昧にされてきた責任が、ようやくつずつ形を持ち始めていた。

、真由美は父母から譲られたさなマンションを担保に入れ、会社の最初の運転資を作った。営業、与計算、苦対応まで担ったが、会社が成すると表にるのは社の達也だけになった。相の言葉より、残された付と額のほうが正確だった。

耶は会社の鍵、印鑑、端末をそので渡すよう求めた。真由美は会社所の物だけを机へ置いたが、退職届には署名せず、解雇理由と引継ぎ範囲を文ですよう求めた。彼女は鳴らず、次に必な資料だけを鞄へ入れた。

達也は社員ので、妻だから今まで置いてやった、君の仕事は誰にでもできると笑った。

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真由美は反論せず、から会社が自分を必としないという確認だけを取り、会議をた。それは勝利ではなく、奪われた判断権を自分のへ戻す最初の続だった。

会議が始まる、真由美はいつものようにの資繰り表を全員分そろえ、からがった返品報告へ付箋を付けていた。耶はその資料を受け取っても礼を言わず、表だけを自分のファイルへ差し替えた。達也が紹介したしい体制は、妻の仕事を引き継ぐのではなく、仕事をしたの名だけを消す準備だったのである。

帰宅、真由美は卓に分の夕を並べる習慣を初めてやめた。達也からは《にならず、までに退職届をせ》と届いたが、彼女は返信せず、会議の刻、席者、渡した物を帳へ記録した。夫婦の言い争いにされれば、社員のでわれた解雇の事実まで曖昧になると分かっていた。

玄関をる、受付の若い社員が声でをげた。真由美は慰めを求めず、今受け取った指示を捨てずに保管してほしいとだけ頼んだ。達也はで辞めさせれば終わると考えていたが、解雇の理由も付も会社の記録として残さなければならない。真由美は屈辱をみ込む代わりに、最初の確認をそので始めていた。

翌朝、主力取引先社から規発注を保留する通が届いた。

達也は真由美が腹いせに取引を止めたと決めつけたが、通には《全監査資料のな欠落》と記されていた。

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