みかん小説
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"夫は私を最低な妻として配信していた" 第1話

らない私の画

夜勤けの更で、同僚の川さんがスマートフォンを差しした。

「美咲さん、これ……ご主と娘さんよね?」

画面には自宅の台所が映っていた。顔にはぼかしが入っているが、緑のエプロンも、蔵庫の傷も、声も私のものだった。

『あなたたちの事まで作っている暇はない。勝にすれば?』

画面から夫の拓也が言う。

『また始まった。菜ので鳴るのはやめてくれ』

画の題名は《護師の妻、夜勤に族へつ当たり》。再回数は百万を超え、コメント欄には「母親失格」「病院へ通報すべき」とかれていた。

だが、私が実際に言ったのは別の言葉だった。

『夜勤けで、今から分を作るはない。蔵庫に用してあるから、自分たちで温めて』

半と半が切られ、が変えられている。

投稿者《娘を守る父》のページをくと、同じで撮された画が本以あった。私が洗濯物をへ置いた面、娘の返事を聞き逃した面、夫へ活費を確認した面。そのすべてが「族を支配する妻」の記録として並んでいた。

最も再されていた画で、歳の娘、菜が言っていた。

『お母さんが帰るになると、のが緊張します』

帰宅すると、拓也は何事もなかったようにパソコンで編集をしていた。菜は自からてこない。

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「この画、いつから投稿してるの?」

川さんは私の元を見て、慌てて画面を伏せた。私は笑って「よく似たですね」と言おうとしたが、画の隅には菜が学の頃に貼った青いシールが映っていた。先まで蔵庫の扉についていたものだ。勤務にも誰かが見ていたのかとうと、更から廊へるが止まった。川さんは「朝の申し送りで話すはいなかったよ」と言い、私の代わりにロッカーの扉を閉めてくれた。

私は駅のベンチで投稿をつずつ確認した。の映像では、夕の皿をし忘れた母親として責められていたが、そのは菜の部活の帰りが遅れ、私は温め直すために皿を棚へ戻しただけだった。別の映像には、病院から「今夜も帰れない」と話する私の声が使われている。しかし録音の付は、拓也がをした菜を迎えにくと言ってくれただ。どの面にも私の疲れや失敗は確かに含まれていた。そのにあった事だけが、丁寧に取り除かれていた。

画面のには、らないが菜を配する言葉を並べていた。彼女の制の襟や通学についてくもいる。私は娘を守るつもりで顔をさずに暮らしてきたのに、彼女の常は私のらないところで観察されていた。すぐに拓也へ話をかけようとして、を止めた。

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話で鳴れば、その声まで切り取られるかもしれない。私は画の画面を保し、帰宅に自分の勤務表と投稿の付を照らしわせた。

帰りので、私は乗客のスマートフォンが界に入るたびに顔をそむけた。見らぬが私をっているかもしれないという覚は、画の数字よりずっと々しかった。駅で夕飯の材料を買い、普段なら菜へ送る献のメッセージもきかけてやめた。私から届く言葉を娘がどう受け取るか、今は分からなかった。

の玄関に入ると、いつもの夕飯の匂いがした。私は菜へ「ただいま」と声をかけたが、廊の奥で戸が静かに閉まった。拓也の背越しに編集画面が見え、そこには私が今朝台所へ入った姿があった。帰宅を待って問い詰めるこの瞬さえ、彼にとっては次の材料だったのかもしれない。私は鞄を元に置き、できるだけ普段どおりの声で尋ねた。

拓也は驚かず、子を回した。

「やっと気づいたのか。これは俺と菜を守るための記録だよ」

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