みかん小説
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"夫は私を最低な妻として配信していた" 第2話

守るための撮

拓也は画を消す気がなかった。顔を隠しているから個は特定できない、自宅で起きたことを自分の点で語る自由があると言った。

「おは自分がどれだけ怖いか分かってない。夜勤のたびに嫌が悪くなって、俺たちは顔を見て暮らしてる」

私は疲れて声を荒らげたことがある。菜の授業参観を忘れ、拓也が洗濯のへ濡れた類を放置したは激しく責めた。完璧な妻でも母親でもない。

しかし、拓也は宅の画編集者だ。事を半分担当すると約束していたのに、撮だけ器や洗濯物をため、私が帰宅するとカメラを回した。そう疑って台所を探すと、調料棚の奥から型カメラが見つかった。

「これも自?」

「証拠だ。おがで言ってないと否定するから」

菜へ話を聞こうとすると、拓也がへ入った。娘に圧力をかけるな、答えを誘導するなと言う。

私は無理に部へ入らず、いメッセージを送った。

《画で話したことは、菜が本当に言いたかったこと? 今すぐ答えなくていい》

夜、返信が来た。

《お父さんに台本を読めば、族の問題が分かってもらえると言われた。でも私も、お母さんが学へ来なかったことはしかった》

私は自分に都の悪い部分も保した。

翌朝、拓也は族会議を提案した。

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テーブルには婚条件と親権に関するきが置かれていた。

「顔を隠している」と言われても、病院の同僚は私を見つけた。菜の友だって同じだろうと伝えると、拓也は「おが勝に恥ずかしいとっているだけだ」と言い返した。夫婦の見が違うことより、私と娘の活を公する決定をでしたことが怖かった。私は録画を止めて話そうと言ったが、拓也は机に置いたスマートフォンをかさなかった。そのレンズがこちらを向いているかを気にしている自分にも腹がった。

菜の授業参観の、私は交代を頼んだ同僚が急に休み、病棟を抜けられなかった。拓也へ連絡して娘に伝えてほしいと頼んだつもりだったが、菜には始刻を過ぎてから「母さんは来ない」とだけ伝わっていた。私の連絡が遅かったことは変わらない。それでも娘の失望を、毎回拓也がで受け止めていたという語りにも違があった。あのの夜、菜の机に置いたを彼女は読んだのだろうか。私は今まで尋ねたことがなかった。

調料棚のカメラを見つけてから、の棚を疑い始めた。洗面所の鏡、テレビの横、壁の計。自分のなのに、どこを見れば全なのか分からない。私はカメラを取りしたい衝をこらえ、その所を写真に撮った。

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菜の部の扉のまでって呼びかけると、返事はなかった。父に聞かれているかもしれない娘へ、どちらの方かを選ばせる言葉を投げたくなかった。

野へ相談するためのメモには、拓也の言葉と私の返事をできるだけそのままいた。記憶はりによって形が変わる。画にされた自分が嫌だからこそ、今度は私が夫を都よく切り取らないようにしたかった。き終える頃には夜がけ、病院へ欠勤の連絡をする理由を考えなければならなかった。

翌朝、婚条件のには私の勤務が規則で養育に向かないという文言があった。計を支えるために増やした夜勤を、今度は母親の資格を奪う材料にするつもりらしい。「親権を争わないなら、職には何も言わない」と拓也は付け加えた。すでに公された画を消す約束ではない。彼が次に何をするか決める権利だけを、私に差しせと言っているのだ。私はを裏返し、署名欄が空のままであることを確認した。

「画を公されたくなければ、菜の親権を争わないと約束してくれ」

記録は族を守るためではない。私を従わせるための具になっていた。

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